猫が好きで、撫でてる時は少し緩むその表情も。
私達に厳しくするも、それは愛情からくるものだとバレバレな所も。
全部大好きです。
…なんて、教壇に立って話す貴方を見て誰が言えようか。これは誰にも言えない秘密。
でもひっそり慕うぐらいなら、許されるよね？

あの頃の私へ
今はきっと苦しんでると思います。
けど、大丈夫。
それが報われる日が確かに来ます。
だから、
挫けず
折れず
正しくあれ。
私はここで、貴方を待っています。

教室内で他愛もない話をしている途中、ふと話し相手から窓の外へと視線を動かした。外はコントラストが綺麗な夕焼けの空。
「もう、帰らないといけないね」
「あ、本当だ。話してるとあっという間やね！」
「そうだね」
彼女の言葉に頷き帰り支度をする。
数分もかからずに終わったので、出ようと促す。彼女も頷き教室を後にした。
正門までの道も他愛もない話をした。コンビニスイーツの新作が出たとか、明日あのスーパーが安売りするらしいとか。
そうして着いた正門。私と彼女は正反対の位置に家があるので、此処でお別れた。
「じゃあね、また明日」
「うん！また明日！」
そう返してくれる友人がいるという事実に、胸の奥が暖かくなった。