〜白い吐息〜
粉雪が降る日。
積もれば交通マヒになりそうだし、今日は少し早めに家を出た。
約束まではまだ時間がある。
せっかくだから、街をブラブラと歩きながら店をのぞいてみる。
どこも、すっかりクリスマス商戦の真っ最中だ。
見ているだけでも、なんだかワクワクしてくる。
──おっと、もうこんな時間か。
待ち合わせ場所へ向かわなくちゃ。
凍える指先にそっと息を当てながら、
君が来るのを静かに待つ。
白い吐息が消えるたびに、
君に会える瞬間が近づいていく気がした。
〜消えない灯り〜
人と違っていいんだよ。
個性なんて、みんな違って当然さ。
人と同じだと安心する?
同じじゃないと仲間外れになる?
──そんなふうに思うとき、あるよね。
人間関係って複雑だもの。
何が正解かなんて、正直わからなくなる。
でもね、
ひとつだけ覚えておいてほしいことがあるんだ。
自分の中に、
「これだけは譲れない」という小さな芯を持っておくこと。
それはきっと、
迷ったときにあなたをそっと照らす、
消えない灯りになるから。
〜きらめく街並み〜
夕刻。
ふと思い立って、バイクで出掛けた。
目的地は——あそこにしよう。
徐々に暗さを帯びていく時間。
エンジンを唸らせながら、
坂道のワインディングを一気に駆け上がる。
やがて到着する。
近くの山の頂上。
展望台の下に広がるのは、
きらめく街並みと、漆黒の海。
あの光のひとつひとつに、
確かに“人”がいて、息づいている。
その光景は、いつも心を静かに落ち着かせてくれる。
〜秘密の手紙〜
元気にしていますか?
あれから随分経ちましたが、
今はどう過ごしてますか?
やりたい道、進んでますか?
後悔はしてないかな?
きっと大丈夫だよね!
後先考えないタイプではないけど、
勢いある時の突っ走り方は、
ちょっと異常な感じあるから、
心配もしちゃうけどさ。
きっと大丈夫だよ。
俺は俺なんだし!
これを読む未来の俺へ。
——この秘密の手紙を託しておく。
〜冬の足音〜
富士山に初冠雪。
北海道には大雪警報。
スキー場では試運転が始まり、
街ではイルミネーションが一斉に点灯。
冬型の気圧配置となり、
温泉地には人の流れが戻りはじめる。
初霜や初氷の便りが届き、
街にはコート姿が増え、
福袋の情報も解禁された。
じわり、じわりと季節は侵食してくる。
——冬の足音だ。
覚悟は出来ているか?