私は風の主人。風条 風花(ふうじょう ふうか)です。代々受け継がれる風の主人は、風に認められた者しかなれない。風に認められるってどういうことかって?実は、風にも意思があるんだよ。風がこの人についていきたいって思ったら、その人は風の主人になれる。そして、その風の主人達で作った組織が風条家。ホンモノの家族ではないけど、家族のように居心地がいい。
まぁ、風に認められたとしても、たまにいたずらされるよ。特にいたずら好きな風の精、フウとかね。フウはもともと、、、いや、話すと長くなるからやめておこうかな。それはともかく、風のいたずらって、けっこう面白い。ふわっと体が浮いたり、背中を押してくれたりもする。あ、物理的にね。そんなこんなで今日も楽しい風条家の生活が始まります!
(久しぶりに恋愛モノ以外のお話書いたー!
長くなったケド、最後まで読んでくれてありがとうございます。)
「風のいたずら」
私が好きになったのは、友達の好きな人でした。
「決めた。」
もう迷わない。大丈夫。好きな人がいなくったって、生きられるんだから。
「んっ」
あれ、涙が、止まらない。どうして?もう、決めたことなのに。涙を拭った手を見た。その手は、覚悟を決めた私の、迷いのない透明な涙で濡れていた。
「透明な涙」
ずっと、憧れの存在だった。手の届かない、太陽みたいに眩しい人。
ずっと、好きだった。遠くから見てるだけだけど、あなたの眩しさがわかるから。
ホントは、諦めてた。手が届かないから、近づけないからって。
ホントは、諦めたくない。だから、あなたに似合う私になって、あなたの隣で笑いたい。
今からでも、いいかな?頑張っていいかな?
大好きな、あなたのもとへ行くために。
「あなたのもとへ」
君の隣で笑いたい。
君の1番になりたい。
君と一緒に過ごしたい。
寂しい時、そっと寄り添ってくれる君が、
楽しい時、一緒に笑いあっている君が、
ずっと、好きだった。
この想いに、
恋という気持ちに、
気づかないふりをした。
名前をつけたくないこの想いを、そっとしまった。心のずっと奥の、誰にもバレないその場所に。
{そっと}
「好き、です。僕と付き合ってくれませんか?」
大好きな君からの告白。背の高い私を上目遣いで見つめてくるから、ドキドキして。君が私のこと好きって、夢みたいで、でも、夢はいやだなって思って。
「は、い。私も、君のことが好き、です。」
心臓がバクバク鳴ってる。私…
ずっと前から好きだったんだ。あの夢を見て気づいた。あの夢の続きが見たい。ずっと、そう思っていた。でも、あの夢よりもずっといいことがあるんだね。それは、大好きな君の隣に、ずっといられること。
{あの夢のつづきを}