大狗 福徠

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6/12/2025, 5:17:08 PM

I love

誰しも願望があります。
人体は願望の孵卵器です。
願望と、愛の形は直結します。
美しくなりたいという願望。
美しいものへの愛。
優しくなりたいという願望。
優しくしてくれたことへの愛。
守りたいという願望。
守られたことへの愛。
願望と直結した愛は、人へ流れます。
人へ流れた愛は、伝染します。
否応なしに、電線を伝うようにごく自然に、当たり前に。
感化された愛は願望へ成り上がり、あるいは成り下がります。
愛とは人を変える願望です。
そのままでいてほしいという願望。
ありのままを愛するという願望さえ人を変えます。
人を変えぬことなど不可能なのです。
愛している限り、双方が歪んでいきます。
それでも愛するのが、人という知能的生命体の性です。
たとえ貴方を塗り替えてしまうとしても。
歪ませてしまうとしても。
私はその後悔以上の覚悟を持っています。
ですから、どうかこの一瞬だけ、
愚かな私の願望を叶えてくださいませんか。
どうか私に、貴方を愛する権利を下さいませんか。

6/11/2025, 6:12:37 PM

雨音に包まれて

6/7/2025, 12:33:48 PM

夢見る少女のように

無我を歩いている。
一切はあたりに存在せず、私のみが在る。
ここは白とも取れるし、黒でもある。
夢見る少女のように、しかしその夢は穏やかでもたおやかでもなく。
抉る心の一雫により形を成している。
あるいは救う命の大部分、もしくは懐郷。
夢見る少女はここにはいない。
決していることはない。
夢見る少女はここへは来ない。
夢見る少女は少女ではなくなったから、ここへは来られない。
大きくなれない私は、夢見る少女のように。
夢見る少女のようにここにいる。

6/2/2025, 10:01:14 AM

傘の中の秘密

6/2/2025, 9:38:34 AM

雨上がり
ざあざあ降りの雨がある。
刻一刻強くなる雨がある。
積もった雨は地面を覆い、さぞかし歩きにくいことだろう。
お前はどうだ、なぁ。
この酷いざざ振りの中に勇み足で行こうとするお前よ。
民衆から振りかざされる視線。
重くなる期待。
自由の得られぬ身分。
しかしお前は止まらんのだ、友よ。
何がそこまでお前を責め立てるのか、突き動かすのか。
それとも、もう何も考えてはいられないのか。
友よ、俺はお前の足にはなれない。
ああ、お前の傘にもなれない。
俺もお前も違うものに絡め取られて雁字搦めだ。
友よ、ああ友よ。我が親友よ。
お前にはもう会えない。
立つ場所が違いすぎた。
俺の全てを使ってもお前のところまではいけなかった。
雨は上がらない。まだ上がらない。
友よ、ああ友よ。我が親友よ。
まだ雨は上がらないのだ、友よ。
表に出るべきではない。我々に傘はない。
友よ、少しだけ、今は少しだけ雨宿りをしよう。
足手まといと、邪魔だと言われても構わないから。
お前がずぶ濡れになるよりは、きっといいのだ。

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