雨上がり
ざあざあ降りの雨がある。
刻一刻強くなる雨がある。
積もった雨は地面を覆い、さぞかし歩きにくいことだろう。
お前はどうだ、なぁ。
この酷いざざ振りの中に勇み足で行こうとするお前よ。
民衆から振りかざされる視線。
重くなる期待。
自由の得られぬ身分。
しかしお前は止まらんのだ、友よ。
何がそこまでお前を責め立てるのか、突き動かすのか。
それとも、もう何も考えてはいられないのか。
友よ、俺はお前の足にはなれない。
ああ、お前の傘にもなれない。
俺もお前も違うものに絡め取られて雁字搦めだ。
友よ、ああ友よ。我が親友よ。
お前にはもう会えない。
立つ場所が違いすぎた。
俺の全てを使ってもお前のところまではいけなかった。
雨は上がらない。まだ上がらない。
友よ、ああ友よ。我が親友よ。
まだ雨は上がらないのだ、友よ。
表に出るべきではない。我々に傘はない。
友よ、少しだけ、今は少しだけ雨宿りをしよう。
足手まといと、邪魔だと言われても構わないから。
お前がずぶ濡れになるよりは、きっといいのだ。
6/2/2025, 9:38:34 AM