心の羅針盤
私の大好きなディズニーのシンドバッドの話を思い出す。
そこで大切にされてるのは、心のコンパスに従うこと。
心のコンパスを信じて、自分の行ってみたいところに行って、海賊と戦って、お宝を探す。
毎回ディズニーに行くと必ず乗るようにしている。
何が季節で変化があるわけでも、絶叫系な訳でもない。
ただ音楽と、人形たちが繰り広げる冒険の世界に、私は浸っている。
そして終わりの時にまた、シンドバットが言う。
「心のコンパスを信じるんだ。」
と。
私の心の羅針盤はなんだろう。
大切なこと?楽しいこと?悲しいこと?
分からないけれど、きっとひとつ分かるのは、
冒険にまた、心から浸りたいということ。
シンドバッドのような、無邪気で楽しそうな冒険に。
またね
私の最後。
君とまた逢える日まで。
私はどこまでいっても、君が好き。
またね。
泡になりたい
泡になりたい。御伽噺の人魚姫みたいに。
ぷかぷか浮かんで、静かな海の中で、一瞬で消えてしまうけれど。その儚い一瞬になりたい。
静かに、ただ、静かに。
何も考えることもなく、ただ、水面に向かうだけ。
抗うこともなく、静かに弾けるだけ。
泡になって、綺麗に弾けてしまいたい。
なれるはずなんて、ないのに。
ただいま、夏。
夏の暑さ、セミの音。夏を感じはするけれど、ただいまとは思わなかった。夏は、好きじゃないから。暑いし、気に病むことが重なるから。
夏休みに入って、リビングで甲子園を見ていた。空調の効いた部屋で、大の字になって。
やることが終わったらゲームをした。
普段やらないお菓子作りをした。
誰もいない学校で、一日中勉強した。
心地よい。
ただいま、夏。
ぬるい炭酸と無口な君
無口な君と、偶然一緒に帰ることになった。私と話す気は全然ないらしい。私は何か話題を見つけないとと焦りながら、自販機で炭酸のジュースを買った。
今日は暑いね、とか、今日何したとか、別に無理して話さなくてもいいはずなのに、私は君と話してみたかった。私が一生懸命にしているうちに、炭酸はぬるくなってしまっていた。
「炭酸ぬるくなっちゃったな。」
別に言わなくてもいいことを、私は何故か君に言った。
無口な君は何故かそれを聞いて、少し笑った。
「君が必死だからじゃない?」
少しからかうように、無口な君は笑って言った。
ぬるくなった炭酸を飲みながら、少しだけ、夏の暑さに感謝した。