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ぬるい炭酸と無口な君

無口な君と、偶然一緒に帰ることになった。私と話す気は全然ないらしい。私は何か話題を見つけないとと焦りながら、自販機で炭酸のジュースを買った。
今日は暑いね、とか、今日何したとか、別に無理して話さなくてもいいはずなのに、私は君と話してみたかった。私が一生懸命にしているうちに、炭酸はぬるくなってしまっていた。
「炭酸ぬるくなっちゃったな。」

別に言わなくてもいいことを、私は何故か君に言った。
無口な君は何故かそれを聞いて、少し笑った。

「君が必死だからじゃない?」

少しからかうように、無口な君は笑って言った。


ぬるくなった炭酸を飲みながら、少しだけ、夏の暑さに感謝した。

8/3/2025, 11:18:23 AM