もっと知りたい
人が何を考えているのか、もっと知りたい。
ずっと、そう思っていた。
何故その行動をするのか、その言葉を選ぶのか。
自分に対して相手は何を考えているのか知りたいと。相手と良好な関係を築くため、反省するためと、理由は様々だけれど。ずっと、人の心が読めればいいのにと思うほど、知りたがっていた。
そのはずだったのに、ずっとそうなのだと思っていたのに、その欲求は忽然と姿を消した。始めから無かったかのように、無くなった。
あんなにも焦って、知りたがっていた自分はなんだったのか、知りたいと考えてしまった。
待ってて
ベットに座って、雨が降っている外を眺める。
みんなが授業を受けているなか、一人保健室にいた。
望んでなんていないのに、体は言うことを聞かなかった。先に進む授業に焦りを感じながら横になる。
安心なんて程遠い、悔しさと無力さで泣きそうになった。
「待っててね。」
誰も何も言っていないのに私の心に勝手に現れては、その言葉は自分の焦りを隠すように自分勝手に叫ぶのであった。
ぬくもりの記憶
ただ、温められたい。何も考えずに、ただ、ひたすらに。日向ぼっこしながら、寝転んでいる。そんなぬくもりの記憶がほしい。
きらめく街並み
外を歩いていると、冬を感じ始める。
冬の寒さとかもそうだけど、それよりも街中の街灯や、照明の飾り付けが目立ってくる。
普通に過ごしているだけなのに、いつもよりも街が輝いて見える。早く来てしまう夜が少しだけ億劫じゃなくなる。きらめく街並みを見て私は少しだけ明るい気分になった。今年は去年より、いい冬になるのかもしれない。
キンモクセイ
歩いていると、遠くに金木犀の木を見つけた。
イチョウとかはよく見るのに、金木犀の木はあまり見つけない。金木犀のオレンジの色と、少しくすんだ焦げ茶の木。見ていてすこしだけ、嬉しくなった。
この優しい色と、小さな花びらが、私の歩く空気をすこしだけ軽くした。