秋風
涼しい。
秋風は、心を涼しくしてくれる。
暑い夏の終わりを告げて、寒い冬までの少しの休息をくれる。もっと、続けばいいのに。
秋恋
月が綺麗ですね。
秋になら、中秋の名月を理由に冗談半分で言えるかな。
本当の想いは伝わって欲しい気も、伝わって欲しくない気もする。
こんなふざけた恋の仕方なんて、秋にしかできないんだから。
僕と一緒に
「僕と一緒に星空を見に行こう。」
僕はそう言って、君の手を引いた。
満点の星空が見える場所を、僕は知っている。
勉強が嫌になって1人でふらついていた時に見つけた場所。そこには誰も来ない。時々僕が独り占めしていた秘密の場所だ。
君は今日、とても暗い顔をしていた。何が君をそうさせたのか、僕には分からなかった。
「どうしたの、なにかあった?」
そんな言葉でも掛けれれば良かったのに。なにか変に思われないかと躊躇ってしまった。
それでも君の顔を晴らしたかった。それで思いついたのは、あの場所。部屋に閉じこもりで、全てが嫌になった僕を、ちっぽけな存在にしたあの場所。
君を連れて行きたい。そう思って、気がつけば君の手を引いていた。
夕暮れ時で、太陽から遠い方の空はもう暗くなっている。夏も終わりかけの今日は、日が沈むのも早いし、それを待っていても暑くはなかった。
「星空、綺麗。」
それだけを、君は呟いた。
「そうでしょ。僕の秘密の場所なんだ。気に入った?」
反応を見たかった僕は、ぎこちなく聞いた。
君は少しだけ楽そうな顔をして頷いて、またいつもの顔に戻ってしまった。
秋色
秋色、最近見てないな。まだ全然暑くて、秋が恋しくなる。紅葉の色。銀杏の色。
私の大好きな、秋。温かくて、涼しい。鈴虫が鳴いて、月が綺麗な美しい季節。秋色。早く見たいなあ。
友達は笑って言うんだ
「秋なんてないよ」って。
分かるけど、分かりたくない。
だって、私は秋が大好きだから。
ひとりきり
ひとりきりなら、誰かと比べる必要がないんだろうな。誰かの結果に左右されることもない。ひとりきりなら。
ひとりきりになりたい。何も考えず、感じず、ただ、どこか静かなところにいたい。ひとりきりを満喫したなら、きっと誰かと会えるようになるから。