悲しい時、嬉しい時、苦しい時、楽しい時。
涙は心から流れ出る。
悲哀も愉悦も苦悩も快楽も。
全ては心が感じるままに。

「お題　涙の理由」#54

隅のテーブル
好きな文庫本を片手に
昼間の喧騒から抜け出して
おとぎの国へと旅立つ
お供は熱々のコーヒーと
甘いお菓子を少々

「お題　コーヒーが冷めないうちに」#51

数え切れない程の分岐点、日常のちょっとした選択や決断が無数の可能性を生み出していく。
その一つでも違えば、きっと今見てる世界は全く別の世界だったかもしれない。
そこに私はいなかったかもしれない。
決して交わらないのに存在している、隣り合った世界。
もしかしたらそれは、今も。

「お題　パラレルワールド」#42

1日が紡がれていく。
1秒、1分、1時間。
60秒を60回。
60分を24回。
秒針は忙しなく、短針と長針は緩やかに、回り続ける。
深夜0時丁度。
重なり合った針達は、夢見る主人を傍らに、今日も時間を紡いでいく。

「お題　時計の針が重なって」#41

僕に手を引かれていた君が、今は僕の死にたがりの手を掴むんだ。
臆病で泣き虫だった君が、今は僕の涙を拭う。
僕の背中に隠れていた君が、今は僕をそっと抱きしめてくれる。
変わり果てた僕を、ずっと諦めないでいてくれる君を手放せる日は、きっと来ないのだろう。

「お題　僕と一緒に」#50