9/11/2025, 2:59:33 AM
私達の世界は、たった三つの色彩で彩られている。
興奮も落ち着きも静寂も。色に塗りつぶされた感情の名であり、私達を惑わし続ける視覚情報に他ならない。
鮮やかさも陰りも、色の魅せる幻想風景。
額縁に収まってしまう程の狭き宇宙。
けれど余白は十二分にある。
次はどの色を試そうか。
「お題 Red,Green,Blue」#37
額縁に閉じ込めた小宇宙は、果てしない時間を旅する。
死なない魂に、劣化という老いを刻んでゆく。
人の手で創られた永遠は、月日とともに色褪せて。人に忘れられ、人を忘れてゆく。
多彩な感情に彩られたそれは、やがて悠久の彼方、いつかみた幻想風景に思いを馳せるだろう。
再執筆#111
9/10/2025, 3:58:55 AM
現実は目を通して見る脳の夢。
都合の良い所を切り貼りして認識する偽造の景色。
私達が視ているのは、脳が処理した当たり前のフェイク。
それが真実であろうと、受け入れるしかない現実は、今日もフィルターを通して日常に変わる。
「お題 フィルター」#33
9/8/2025, 12:48:57 PM
君達と共に旅ができたなら、それは楽しいものだろうか。
君達と共に困難を乗り越える事ができたなら、きっと一緒に笑い合えたのだろうか。
あの時、僕に君達の手を取る勇気があったなら。
この手は何を手にしていたのだろう。
「お題 仲間になれなくて」#29
9/7/2025, 11:40:30 AM
跳ねる水飛沫。
咲き乱れる傘。
行き交う人々。
不思議だな、君の水玉模様の傘だけは、どんな土砂降りでも見つけられる気がした。
「雨と君」#28
9/6/2025, 10:58:47 PM
楽しげな声が木霊している。
誰もいないはずなのに、目を瞑れば、それは亡霊の様に瞼の裏にありありと浮かんでくる。
1年、1年、また1年と、入れ替わる生徒達の、1人1人の思い出が刻まれている。
今はもう、遠くなってしまった木霊が今日も、誰もいない教室に響いている。
「お題 誰もいない教室」#32