アナタはいつも死にたがる。
ワタシはいつも生きてるフリをする。
チグハグなアナタとワタシ。
ふたりだけの秘密。
「お題 ふたり」#23
目を閉じて、一番に視えるのは、暗闇。
ぐるぐると廻る思考の波は、同じ処を廻り続け、いずれ忘れてしまうのだろう。
私はどうしたい?
私がしたいことは?
本当にこれが私の望んだことなの?
自問ばかりが頭を埋める。
その一つとして自答は出せない。
いつから私は、自分を見失ってしまった?
本当の私が見たかったのは一体、どんな風景だった?
美しいもの?醜いもの?
一体私は、何を見ているの?
今はまだ、暗闇の中。
いつか目に映すその風景を夢見てる。
「お題 心の中の風景は」#21
萌える若葉が夏の日射しに揺れる。
生命を燃やし尽くす太陽に向かい、その光を吸収している葉は青々と命を育む。
ぬるい風にそよぎ揺れる合間から煌めく日光は、さながら綺麗な硝子細工の様な輝きを見せる。
何処からか爽やかな香りが、鬱陶しい夏を和らげてくれる。
「お題 夏草」#20
いつだってあるはずなのに、いつだって見失ってしまう。
楽しいはずなのにとても苦しい。藻掻いて探って、壊して直して。
書いて、書いて、書いて、
今もまだ、心【ここ】にある「何か」を書き続けてる。
「お題 ここにある」#17
陸と海の境界線。
波が寄せる浜辺を、サンダルを片手に持ち進んでゆく。
何も履いていない足に波がゆったりと当たり、冷たい感触が心地良さをくすぐる。
水平線の向こうには、赤く燃える太陽がゆっくりと1日の終わりを迎えている。最後に差し込む光線までもが、まるで燃えているかのようだ。
きっと、この足では辿り着けない。
何故そう思ったのか、答えは永遠に分からないのだろう。
沈みゆく太陽を背に、空腹を訴える腹を擦りながら家路に着く。
素足はすっかり砂にまみれていた。
「お題 素足のままで」#19