昼顔

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8/26/2025, 11:40:20 AM

陸と海の境界線。
波が寄せる浜辺を、サンダルを片手に持ち進んでゆく。
何も履いていない足に波がゆったりと当たり、冷たい感触が心地良さをくすぐる。
水平線の向こうには、赤く燃える太陽がゆっくりと1日の終わりを迎えている。最後に差し込む光線までもが、まるで燃えているかのようだ。
きっと、この足では辿り着けない。
何故そう思ったのか、答えは永遠に分からないのだろう。
沈みゆく太陽を背に、空腹を訴える腹を擦りながら家路に着く。
素足はすっかり砂にまみれていた。


「お題 素足のままで」#19

8/25/2025, 10:58:28 AM

いつも、踏み出す理由を探してる。
誇れる理由を探してる。
好きを「好き」と言える理由を探してる。
自信をもって、歩める理由を探している。

「お題 もう一歩だけ、」#18

8/25/2025, 7:24:30 AM

知らない道を歩く。
ほんの少しの気まぐれに身を委ねて、目的もなく歩く。
見知らぬ家々、見知らぬお店、見知らぬ公園。
どうやら私は知らない街に住んでいたようだ。

「お題 見知らぬ街」#16

8/24/2025, 9:38:40 AM

暗雲を貫く閃光。
間を空けて轟く雷鳴。
熱を孕み、大地を揺るがす光線は、やがて人々をすら焼いてしまうかもしれない。

「お題 遠雷」#15

8/22/2025, 2:53:25 PM

煌めく星々の、その美しさの一つに、きっと私はなれないのでしょう。
大空を濃く、深く、染め上げた真夜中の神秘には、きっと辿りつけないのでしょう。
煤けた灰被りの私は、広大なキャンバスから流れ落ちて、粒子の摩擦熱によって溶かされ散り散りなってしまうのでしょう。
その時私は、何かを成したと言えるのでしょうか。


「お題 Midnight Blue」#14

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