8/24/2025, 9:38:40 AM
暗雲を貫く閃光。
間を空けて轟く雷鳴。
熱を孕み、大地を揺るがす光線は、やがて人々すらも焼いてしまうかもしれない。
「お題 遠雷」#15
8/22/2025, 2:53:25 PM
煌めく星々の、その美しさの一つに、きっと私はなれないのでしょう。
大空を濃く、深く、染め上げた真夜中の神秘には、きっと辿りつけないのでしょう。
煤けた灰被りの私は、広大なキャンバスから流れ落ちて、粒子の摩擦熱によって溶かされ散り散りなってしまうのでしょう。
その時私は、何かを成したと言えるのでしょうか。
「お題 Midnight Blue」#14
8/21/2025, 11:02:47 AM
差し出された手を取った。ふわりと体が持ち上げられ、足が地面から離れる。
刹那、君の目に私が映る。
煌めく瞳の中、未知の世界に胸躍らせる笑みを浮かべた、少女の顔がそこにはあった。
さあ!行くよ!
嬉々とした君と、私は空を目指した。
「お題 君と飛び立つ」#13
8/21/2025, 8:01:01 AM
あの時の感動。
あの時の興奮。
いずれ忘れてしまい、誰も思い出さなくなっても。
この世界はきっと、憶え続けているのでしょう。
「お題 きっと忘れない」#12
8/20/2025, 1:34:41 AM
君が泣いていたから、どうしたの?と聞いた。
そしたら、とても痛くて泣いてたの、と、か細い声で返事がきた。
どこが痛いの?と再度聞いてみると、ここが痛むの、と胸の真ん中に君は手を当ててみせる。
どのくらい痛いの?と聞くが、泣いてる時点で相当の痛みなのは想像に難くない。
ん〜と、お姉さんと同じぐらいかな?と君は言う。
意味が分からない、私は何処も痛くなんかない。
だって、お姉さんも泣いてるよ?何処か痛いんじゃないの?
不思議そうに私を見つめている君の、幼い顔が、酷く歪んで見えるのは何故なのだろう。
「お題 なぜ泣くの?と聞かれたから」#11