そー

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6/15/2025, 1:06:55 PM

あなたとお揃いのマグカップ。
付き合って3日目に買った私との思い出。
残された唯一の、思い出。

私が愛したあなたはもういない。
私はあなたのことを愛していたのに、
あなたは私よりもあの子のことが好きらしい。

何が違うの?
口を開けばあの子の事。

私じゃダメなの?
最近は私と外に出ることが無くなった。

何をして欲しいの?私ならなんでもしてあげれるよ?
でも、まるで私なんていないみたい。


写真はもう捨ててしまった。
私の事がいらないなら、私もあなたなんていらない。

最後の思い出を地面に投げ、割った。



後悔した。
あなたはあの子の誘いも断って、私と一緒に居てくれたのに。
私の誕生日を祝うためだけにあの子と居ただけなのに。
本当に嬉しかった。泣いてしまった。
あなたはそれでも優しく言葉をかけてくれた。
こんな私に資格なんてないと思ってたのに、それでも、
あなたは私を、嫉妬を抱えた私を、愛してくれた。
だから私は、あなたを信じて、
どんな事でも、私の為だって信じて愛してみる。


でも、それも永遠じゃなくて。
また、他の子と一緒にいて。
今度は泊まってから帰るって。

なんで?なんで私といてくれないの?
なんで私がいるのにその子といるの?

捨てられる?嫌だ。
あなたが私だけを愛してくれないのなら。
あなたが私を捨てるなら。
捨てられる前に消えちゃおう。

また買ったお揃いのマグカップ。
また地面に投げて割った、マグカップ。
今度は、そのマグカップの破片を
飲み込んだ。

これで、ずっと一緒だね。

6/14/2025, 12:09:54 PM

もしも君が君でなくなってしまっても。
もしも君が愛してくれなくなっても。
もしも君が別の人を愛していても。

もしも君が、生きていなくても。


「別れましょう。」
彼女は言った。こうなることは薄々感じていた。
ここ最近、彼女からの愛を感じなくなっていた。
「一応聞いてもいい?どうして?」
「あなたに魅力が感じなくなったから。」
即答だった。そこまで嫌われていたとは、、少し悲しい。
「…そっか。わかった、別れよう。」
彼女はそれを聞き、振り返り帰ろうと歩き出した。

しかし、彼女は1歩踏み出した時突然倒れた。
私が、彼女の背中を刺したから。

どれだけ嫌われようとも。

愛されていなくとも。

私は一途に、永遠に、彼女を愛し続ける。
たとえ彼女が生きていなくとも。

6/13/2025, 12:09:47 PM

心音。
不規則な呼吸。

意味の無い机に爪を立てる音。
抑揚の無い歌声。

外から聞こえる蛙の声。
笑っている家族の声。


全てが奇跡的に組み合わさった時、
心音も、呼吸も。音も、歌声も。声も。
全てが聞こえなくなる。一瞬、時が止まる。

再び動き出した時、
その時にしか聞くことの出来ない、
人生で二度と聞くことの出来ない、
何よりも美しい、

私だけの。君だけの。
メロディーがそこに生まれる。

6/12/2025, 12:03:03 PM

私が愛している…
人間だと思う。確証は無いけどね。

好きな人もいるし、嫌いな人もいる。
考えていることなんて分からないし、
理解されたこともない。
どちらかといえば嫌われてるだろうし。

それでも、


人間の笑う顔、悲しむ顔、つまんなそうな顔、話している顔、
私はどれもを愛してると言える。

自分なんてどうでもいいのよ。
私なんて誰でもなくて、どうでもいいから、
愛している「人間」という生物が幸せならそれでいいの。
だから私は嫌われ役を買って、
私以外のみんなが幸せに暮らせればいいなって思う。

そんなふうに考えるのなら、無意識にでも、
私は人間を愛しているのかもしれない。

6/11/2025, 10:28:44 AM

夕方、まっくろな雨に包まれた街を歩く。

かつては賑やかだったのだろうけど、すこし寂れて、
どんよりとした雲でいっそう暗く、暗く、、

2つある電球の片方が切れて、
ひとりぼっちで暗く、さみしく照らす街灯。

壁が黒ずみ、新しく建てた頃の色も忘れてしまった家。

遊具が錆びていたり、撤去されて少し広く感じる公園も、
背の高い草が生えて子供たちがいた影も薄れていた。


もう、暗くなる。
雨が強くなる前に、家に帰ろう。

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