暗い夜に流る薄墨が
滲んで境を隠す 滲んで舌を伸ばす
宵の薄絹十重二十重
月も黒絽の向こう側
山影は手招く
いざや 根の国は彼方
根の途は此処にありやと
さやさやと名を呼ばう
いざや 黄泉路往け
黄泉平坂此処にありやと
宵の薄絹十重二十重
月も黒絽の小夜衣
猫か狐か叫び声
隣の障子に躍る影は誰のもの 誰のも
墨引き際のかはたれに
引き連れて佇むひとぞ笑む
薄衣の向こう(お題:月夜)
息ができないくらいに絡めとって
逃げられないように
そうして僕がここにいるって伝えて
厭になるくらいに
日課のおはようも
続いていくさ この先ずっと
いつからだろう
君をこんなにも傍に感じるのは
息ができないくらいに絡めとってあげる
逃げられないように
そうして君がここにいるって伝えてあげる
厭になるくらいに
きっと僕達は
続いていくさ この先ずっと
君がどう思ったって
続けていくさ この先ずっと
絆(お題)
(意味
きずな:断とうにも断ち切れない人の結びつき
ほだし:自由を束縛するもの。手枷足枷。さし障り)
たまに運動してみたり
たまには仕事に行ってみる
たまに動画を見てみたり
たまには写真を撮ってみる
たまに早起きしてみたり
たまには猫をなでてみる
たまに買い物してみたり
たまには遅くも起きてみる
「たまに」しかない僕の人生 数珠繋ぎ
かろうじて 細い糸で繋がっている
たまには(お題)
きみがこれを読んでいる頃には きっと
わたしは遥か遠くへいるのだろう
あの美しい 青い星を夢に見ながら
後悔はしていないさ 寂しくても
きみとの思い出に 満足してしまう前に
きみとの思い出だけ 胸に抱えて
青い星を夢に見ながら
きみが絶望したときに
いつかまた 逢いにゆくから
大好きなきみに
大好きなきみに(お題)
くすくすと ひそやかに
あかいしきもののした
きかんげんてい ひみつきち
きょうはたのしい ひなまつり
ひそやかに ひめごとを
ひなまつり(お題)