あなたなら救けてくれるんじゃないかって
あなたは優しいから
どんな小さなことでも、「みんなが笑って暮らせるように」って
全力で守ってくれる
でも
助けてくんないんだね
私…私たちのことは
知ってたよ
ただ、分かってたのにいざ突きつけられると
その事実が、とてつもなく嫌になって
なりたくてなったんじゃないのに
助けてもらう権利もない
ひどい話だよね
あなたなら、私のことも、その暖かい手で優しく包み込んでくれると
願ってたのに
信じてたのに
神様だけが知っている
適役はいつも
誰にも救われず死んでいくものなのだと
「人を助けるのがヒーローなら
………、人じゃなかったんでしょうか」
#2024.7.4.「神様だけが知っている」
無重力ちゃんと生きにくい血の適役。hrak。
ヴィランって「適役」なんですよね
あくまで敵なんです
敵でも誰かを助けることはあるでしょ?
さっきまで雨が降っていたのに、もう快晴。
コンビニからお菓子を買って出た私は、「せっかく傘を持ってきたのに」と一人杞憂した。
「おねーちゃん。…何でボクに傘持って来ようとしてくれたのさ?」
ボク"は"なくてもいいじゃん?と続ける弟が、可笑しいと破顔う。
「ボクは生きて
「生きてるよ。」
「……………………え」
本当に死んでしまう前に、弟の言葉を遮る。
「私の目の前にいるじゃん。
私やお母さんの心にいるじゃん。
未練…あるんじゃん?」
「……未練はないよ。
ボクは死ぬまでおねーちゃんとお母さんとお父さんと一緒で、楽しかったよ。
お父さんはほぼ記憶にないけど…」
「じゃあなんで私の前から消えないのよ。
もう晴れてるのに」
そう、弟はいつも雨の日に現れ、晴れればいつのまにかいなくなる。
「………なんでだろ。
ごめん…ボクにも分かんないや」
「まだ消えないでね」
消えるところを見たくなくて、自分の足元のほうへ俯く。
「消えるときはちゃんと言うし」
「ほんとうに?」
弟の方を振り返ると、
「………言ってよ」
そこには何もいなかった。
#2024.7.2.「日差し」
雨と姉と弟と。
hrak六期見てます。おもろい。
「……なあ、俺を呼んでくれないか」
「詐欺師」
「そういうことじゃなくて」
「…ケイゴ」
「…………うん、………ありがと。
すまんな」
「別に。……でも何で?
何で『呼んでくれないか』って言ったの?」
「実はさあ、お前と会うのはこれが最後になるかもしれなくてさ」
「不謹慎かもしれないけど…なんか言われたの?先生?親?」
「どっちでもねえよ。……すまん、お前にはまだ言えない」
「…なんでよ…まあいいけど」
「あと詐欺師はやめてくれ。ここ学校だし」
「…大丈夫だよ。今日は大雨だし。雑音が邪魔して何も聞こえないよ」
「それもそうだな。
…大雨か」
「雨と晴れだったらどっちが好き?」
「雨だな」
「何で」
「犯罪者と幼気な学生が会話してても、
…誰にも聞こえないんだろ?」
#2024.7.1.「窓越しに見えるのは」
友達が詐欺師でした。創作。
会うのはさいご。
身長伸ばしてえ〜〜〜
望みの身長まであと7センチ…伸びるかな
「サトネ」
「うあい」
「ネットめっちゃ汚いんやけど」
「12時回ったんやない?
はいかぶり姫みたいに魔法が解けたんよ多分。それが真の姿や」
「ナツー…って、それ何?」
「「はいかぶり姫の真の姿」」
「赤い糸じゃん」
「たしかに」
「は?」
「てかなんでモモ来たん?」
「いやさ、ネットめっちゃ汚いんやけど」
「モォモォコォ……私とおんなじセリフ吐かんといてよ!!」
「あんたが言ったんやろ」
「何を言うとん???」
「とりあえずさ」
「おん」
「赤い糸切ろうや」
「「おっ」」
「「「名案」」」
#2024.6.30.「赤い糸」
モモコは関西出身じゃないキャラです。
とあるバレー部の日常?
汚水藻野も頑張ります。
夏だけに訪れるんだよな。
雲も、君も。
俺は、君に会うのは夏だけじゃ物足りない。
そう思ってしまうのは俺の我儘なんだろう。
好きな人なんだから会いたいに決まってる。
今でもその想いは変わってないから、また会いにきてよ。今年は夏だけじゃなくて、冬にも来てよ。
「私以外の人にも目を向けて。
あなたは賢くてこれだけかっこいいんだから、モテるんだよ。女の子選び放題だよ。
あ、でも顔で決めないでね。
私だって会いたいよ。
会えるけど会えないんだよ、一生」
去年の夏に君は、そう言っていた。
お盆に帰って来る君を想う。
入道雲のように現れる君を。
#2024.6.30.「入道雲」
創作恋人