汚水 藻野

Open App
4/23/2024, 1:17:30 PM

※多分pkmnを知らなくとも読めます。

「あなた感情ないんですか?商人だから?」
「感情がないと言われるとは…」
商人は苦笑しながらやれやれ、とでもいうように手を振った。
「ワタクシにだって感情くらいありますよ」
「じゃあどんな感情がありますか」
「……………………好奇心?探究心?」
「自分でクエスチョンマークつけちゃってる時点で感情ないって気付いてください」
それに間が長いですよ、と付け加える。
「それに商人というのは感情で行動することは…まあないですけど、それはそうとしてあなたほど感情のない商人は珍しいですよ、逆に」
「そんなの他人の評価に変わりありません」
「商人とかいうより人間として心配するレベルなんですけど」
「……ジブンはこういう生き方しかして来なかったので…よく分からなくて」
「そう言うと思ってましたよ。まあそのせいでいろんな人に迷惑かけたんですからね」
「うぐ………」
「あなたのしたことが、周りの人たちに『間違っている』と思われていたかもしれません。
でもね。

たとえ間違いだったとしても、あなたを信じて待ってくれる人は、ここにいますから。」
「…ワタクシなんか待たなくても良いのに」
「あなただから待つんです。いろいろ危なっかしいから。見てないと心配なんですよ。」

「あの時。負けて悔しくなかったですか?」
「助けてくれた時はどうでしたか?」
「初めて会った時は?」

「何か思いがあるなら、態度で教えてください。嬉しいなら笑ってください。心の底から。
悔しいなら泣いてください。憎しいなら怒ってください。

『あなた』のことをみんなに教えてあげて。
怖がらないで、あなたはあなただから」
「……余所者が」
もしかしたら彼に感情を教えようとしているのは間違いなのかもしれない。
でも、彼にそれを教えてからではないと、現世に戻れた時後悔すると思ったから。

#2024.4.23.「たとえ間違いだったとしても」。
pkmn翡翠。
あのコスした後に出会っちゃった感じ。

いつも微笑んでる高身長金髪片目隠し商人系()お兄さん()に感情あるの?って聞いた話。

4/21/2024, 1:42:36 PM

「…どうしたの。なんか言ってよ」
片眉を下げて苦笑する。

もうきっと分かっている。気付きたくないだけで。二人は限界なのだと。

『…………私と、別れて。』
「…理由は…聞いてもいい?」
『……分かった。
………私ね。…あなたに腹が立ってたの。」
「どうして?」
『あなたがすごい人だから。』

彼女から落ちる雫が、綺麗に頬を伝って。何百回も見た君の顔を、改めて綺麗だと思った。
いつも彼女にしていたように、僕は彼女の涙を拭った。
『さわらないで。』
反射的に拭った涙のついた指を引っ込める。
「…うん。ごめん。

そうだね。別れよっか。」

そう言って、困ったように笑いながら、踵を返して歩き出す。

彼女の涙を拭った指を見つめる。
もう彼女は行ってしまったかなと振り返る。
もう、何処にいるのかも分からなくなってしまった。

たしか、腹が立ってる時の涙、その味はしょっぱいんだったかな。
変態だと思われるだろうが、涙の味が気になって、口につけた。

「…しょっぱくない…?」

彼女がいるはずの、歩いていた道と反対の道を走った。

#2024.4.21.「雫」
腹が立ってる時って塩辛いらしいっすけど、反対に悲しい時とか嬉しい時はそんなに塩辛くないそうです。
主人公を推しに置き換えて読んでもいいな。

4/20/2024, 1:08:38 PM

何もない。
あいつには頭脳があるのに、
あいつには才能があるのに、
あいつには勝負できるものがあるのに、
あいつには身長があるのに、
あいつには圧倒的な力があるのに、
おれには何もない。

おれには与えてくれたなかった、
神さまからの贈りもの。

でも今は違う。

今のおれ達には頭脳がいるし、
今のおれ達には才能がいるし、
今のおれ達には勝負できる奴もいるし、
今のおれ達には身長もあるし、
そんな今のおれ達には、圧倒的な力がある。
おれ達に与えてくれた、

おれ達だけに与えてもらった、
神さまからの贈りもの。

こんなにもらって、誰が欲張るだろうか。

おれは、何もないままでいい。
未完成なおれは、完成より先に行ける。

まだ、強くなれるから。


#2024.4.20.「何もいらない」。

バレー部ひなた。ごめんなさい、最近pkmnばかりになってた…(驚愕)
そして我が親友よ、誕生日おめでとう。

「いらない」んじゃなくて、そもそも「ない」奴の話。

4/19/2024, 1:02:06 PM

「おれはオマエの言う"世界"が見てみたいな。彼奴らと対等な、世界を!」

先輩はそう言った。
過去の人間なのだから、未来が気になるのは分かる。ウン年後の自分、周りにいてくれた人たちがどうなっているのかなんて、誰しも一度は考えたと思いたい。それに、未来が分かる奴が隣にいるのでなおさらだ。

「………私は見たくないです。」

私はなぜか無意識に呟いていた。
先輩はそんな私に目を見開いた。
見たくないという理由は分かった。
どのくらい先の未来なのか、それを先輩のいう「私がもといた世界」だと仮定するなら。
未来を見てしまったら、私はきっと…。

「未来」には、お父さんもお母さんも、友達も、彼等もいる。
だから目を瞑った。この世界に飛ばされるのは少しの間だけ、だから頑張って耐えるんだ、と。そう願いながらも、帰れなくなってしまった。もう帰る手段が無くなった。

でももう帰らなくてもいいかとも思った。
ここにいる人たちは未来で見たことのある人がたくさんいた。安心していたのかもしれない。その人たちは私に良くしてくれた。

だから"それ"を口に出すのはやめた。
はずだったけど。

"それ"を言ってしまったら、過去も未来も、どちらかが、いや両方とも、否定してしまうような気がした。

もしも未来が見えるなら。
そこは自分が死んだ後の世界くらいが。
ちょうどいいのかな。

#2024.4.19.「もしも未来が見えるなら」
pkmn 照コンビ。
未来を知ってる人間が過去の世界に飛ばされて、そこでお世話になっている先輩に「未来見てみたいよなー」と言われた主人公。
pkmn要素ほぼないのでぜひ読んで下さい。

4/18/2024, 12:24:51 PM

は?

え、ちょっ。
ちょ待てよぅ!()
はあ!?
いや、あ…ありえねえだろ!
何考えてんだあんた!?

あんたが言ったんじゃないか!!

大仕事丸投げにしといて「はいさいなら」?
クソ、ふざけんな、ふざけんな…!!
空がああなったのはおれのせいじゃない!!
なのに…!
なんで…!!
信頼を得よ、って、あんたが…!!
もしあの場に立ったのが先輩だったら先輩を追い出したんですか!?

それでもおれを追い出す気だったってことなんですか!!!
クソ野郎ですね!!

あんたは何で…、そこに座ってんだよ…!!
何のために座ってんだ…!!!

#2024.4.18.「無色の世界」
追い出された照くん。パシオのアプリ入れてないので口調分かりません…。
ちょ待てよは単純に予測変換ですね。
でもあの場で誰も主人公を疑う人間がいなかったらそれはそれで意味分からん、てなりますし、誰かが疑わなきゃあの村の安心は守れなかったんだろうなって。

美術の先生、少し変わってて面白い。ASMRの咀嚼音聴きながらラーメン食べるんだけど。
この先生が気になる方はぜひ♡で教えて。
♡ありがとうございます!

Next