なんでも持ってる主人公みたいなやつの話。
    誰にでも優しくて
    仲間が困ってたらすぐ助けて
    苦しむ神の鬼を従えた。
    まさしくそれは
                 "なんでも持ってる主人公"
    脳裏をよぎるはあの冷淡な顔
    "全てを僕に向けろ
    それできみが苦しまずに済むなら僕はそれでいい"
    きみはおれにそう言ったよね。
    恨んだ。憧れた。憎んだ。好きになった。
大嫌いになった。
    またね、とは言いたくなかった。
    全部きみのせいにした。
    嫌なことばっかがおれの普通だったのかもしれない。
    あー……
    あいもかわらず
    おれはよわい。
_2023.11.9「脳裏」
    愛も変わらず
    相も変わらず
    哀。合。藍。…
    12.14.わーい!!
    「ねえ、わたしんこと好き?」
    好きやから付き合っとるんやろうけど。
    好きやなかったら今までの事は何になる?
    こんな意味のないことするわたしも大概か。
    でもわたしはキミの返事を待ってしまう。
    「うん、そうだね」
    好きとは言うてくれへんのね。
    あなたの好みのタイプに近づけるように、頑張ってきたと思うたんやけどな。
    そのわらった顔は偽物なのか。そっかそっか。
    「ごめんね、わたしも好きじゃない。
    別れよう。」
    キミも好きやない。わたしも好きやなくなった。付き合っとって意味はない。好きな人同士でもなんでもない。片想いでもない。
    なんや。今までんことは全部…
_2023.11.8「意味がないこと」
    嬉しかったのはわたしだけか。
    泣いたのはわたしだけか。
    怒ったのはわたしだけか。
    好きと言ったのはわたしだけか。
    愛してもないのに。
    好きって言わんでほしいな。
    泣いてまうやろうが。
________________________
    (某Sキツネのトロ好きさん)
    「あーなあたーとわーたーしー」
    少女は歌を歌う。それは楽しそうに。それは元気よく。
    「おおきなくりのーきのしたでー」
    歌い終えた少女はその元気いっぱいな笑顔が消えた。
    「……あのね、くりの木さん。あたしね、
    …………誰に話しかけても、こたえてくれないの」
    「あなたも、あたしにこたえてくれない。わらってくれない。おへんじしてくれない。
    わかってるの。あたしはもうこの世界にいない。」
    「でもせめて、あなたといるときだけは、
    聞こえて欲しかった声があるのにね。」
    "彼女"は声を押し殺して泣いていた。
_2023.11.7「あなたとわたし」
    いつものあの子、今日は何か楽しいことあったのかな。
    虹みたいに、スッキリした顔だ。
    あ、あの人。 
    今日は大変だったみたい。疲れた顔をしてる。
    あれ、今日はあの人、悲しい顔をしてる。喧嘩でもしたのかな。
    泣いていいよ。隠さなくていいよ。
    わたしが苦しみも辛さも悔しさも、全部なかったことにするからね。
    ほら、雨が降ってるよ。
    今なら泣いても大丈夫。
    わたしが隠してる今のうちに。
_2023.11.6「柔らかい雨」
    なんで今日に限って雨なんだ。
    おれは苦しいことがあったのに。
    辛いことがあったのに。
    悔しいことがあったのに。
    でもこれは。
    悲しさを表すような、慰めてくれるような、
    そんな雨の。
    雨なりの優しさ、なのかもしれない。
    とおれは思ったんだ。
    光が注がれる
    それは
    ある人にとっては"救い"で
    またある人にとっては"絶望"
    なのかもしれない
    ちなみに自分はそれを"偽善"だと受け取る
    救いも絶望も光として表されるのであれば
    それは足して二で割れば悪でもあり良でもある
    そう思ったから
    キミはどう?
_2023.11.5「一筋の光」