「なあなあ、お前ってさ!」
「なあ、ここってどういうこと?」
「おーい、お茶!何っつって」
「そういえばさ、」
「おれ、ずっと言ってなかったんだけど」
僕は君のことを友達だと信じて疑わなかったよ。
「だっておれら"友達"だろっ」
そう言ってはにかんだ君の笑顔を忘れられない。
君は僕に話しかけてくれた。
君は僕を笑わせてくれた。
君は僕といて楽しいと言ってくれた。
君は僕を、"友達"と呼んでくれた。
…なのに、
心のどこかで恐怖を感じ
あの日の事が遠く離れたように
今目の前にいる君が、初めて会った人みたく思ってしまう。
僕にとって初めての"友達"は、
「おれ、お前のこと騙そうとしてた」
詐欺師だった。
「ごめん。友達に、こんなことするんじゃねぇよな。ごめん。」
そっか、君も、僕を、
_2023.10.25「友達」
…だと思ってくれてたんだね。
リンネ「イナラさん!今日は友達のソウに会ったんだ!久し振りだったから、嬉しかったんだ〜」
イナラ「やあリンネ!ワタシは今でも研究を続けているよ。大変だがその分やりがいがある」
リンネ「そうなんだ〜!」
リンネ「ねね、今日は帰り道にばったりアバターと鉢合わせたんだ」
イナラ「やあリンネ!ワタシは今でも研究を続けているよ。大変だがその分やりがいがある」
リンネ「…そっか」
ワタシだってまだキミと旅をしていたいんだ。
「こういう世界」だってキミも知ってるはずだろ。
泣くな。こっちだって、
……いや、何でもない。キミが何を言おうとワタシに返せる言葉はたった47字だけ。
だからせめて、楽しい話を聞かせてくれよ。
リンネ「ねえ」
そんな悲しそうな顔をするな。
リンネ「ちゃんと話、聞いてよ」
自分だけが傷ついてるような顔をするな。
……………。
イナラ「やあリンネ!ワタシは今でも研究を続けているよ。大変だがその分やりがいがある」
_2023.10.24「行かないで」
現実には存在しないゲームの話です。
イナラ→シャベ「ラナイ」反対に読む
リンネ→輪廻転生
ソウ→ウソ
憎しい。悔しい。悲しい。そんな感情を持つ己に嫌気が差す。
自分の理想を、祈りを、野望を、簡単に成し遂げてしまった彼女に告げた。
「もう会うことはないでしょう」
憎しい。悔しい。悲しい。そんな感情を持つ自分に嫌気が差す。
自分の夢を、願いを、希望を、簡単に与えてくれた彼に想う。
「ふざけるのも大概にしてよ」
ああ、空って
綺麗
どうしてこんなに無慈悲なんだ。
「「いつか絶対、」」
_2023.10.23「どこまでも続く青い空」
某ダサコスヘアーとその調査隊員の話です。
空は元どおりなので安心してください。
「衣替えの季節だな〜」
「そうだねー」
「すご、お前もうしてんだな!いいなぁそのモフモフ」
「モフるか?」
「ぜひ」
「際どいとこ触んじゃねーぞ」
「誰が触るかよ」
「つかさあ」
「今の時期未だに暑い日もあるだろ?そういうのどうしてんだよ」
「え、諦めてるよ」
「まじかよ」
「俺たちみたく毛の生えてる動物は秋から冬にかけて衣替えするけどよ」
「おー」
「もうその時点で夏毛には生え変わらねぇし暑くても諦めるしかない」
「なるほどなぁ」
アイリ『友達から創作話送られてきたんだけど、"ウサギとカメ"の会話だった場合どうすればいい?』
サツキ『は?』
ミナミ『友達"ウサギとカメ"ガチ勢かよなんだその創作』
_2023.10.22「衣替え」
月に祈った
愛に飢えた
海に吠えた
ずっとずっとそのサインを出しているのに
気づかれない
気づいてないふり
大きな、大きなこの残酷な世界で
小さな、小さなこの弱者の私が
声が枯れるまで泣いたら
だれかきづいてくれるかな
そう思ったのに
ああ、どうしてこの世界は
私にだけ
_2023.10.21「声が枯れるまで」