汚水 藻野

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「なあなあ、お前ってさ!」
「なあ、ここってどういうこと?」
「おーい、お茶!何っつって」
「そういえばさ、」

「おれ、ずっと言ってなかったんだけど」

僕は君のことを友達だと信じて疑わなかったよ。

「だっておれら"友達"だろっ」

そう言ってはにかんだ君の笑顔を忘れられない。

君は僕に話しかけてくれた。
君は僕を笑わせてくれた。
君は僕といて楽しいと言ってくれた。

君は僕を、"友達"と呼んでくれた。

…なのに、
心のどこかで恐怖を感じ
あの日の事が遠く離れたように
今目の前にいる君が、初めて会った人みたく思ってしまう。


僕にとって初めての"友達"は、

「おれ、お前のこと騙そうとしてた」

詐欺師だった。

「ごめん。友達に、こんなことするんじゃねぇよな。ごめん。」


そっか、君も、僕を、

_2023.10.25「友達」

…だと思ってくれてたんだね。

10/25/2023, 11:09:27 AM