あの奇跡をもう一度見たくて、ぼくは走る。
 
    あいつは美しく羽ばたく蝶のような舞を踊っていた。
    あの日一度だけ、たったあの一瞬。
    あれがぼくには忘れられない、もう一度見たくてうずうずする心を感じながら抑えられない好奇心の波にのる。
    あいつは楽しげに踊っていた。少し儚げに、寂しそうにも踊っていた。
    あいつの心にまだぼくという存在がいるのなら、「ひとりじゃないよ」と言いたい。
    あいつのいたあの日にあの場所に来た。心臓の音がうるさい。まだ息が上がっている。
    「ふふ。あはは。」
    ああ、ぼくはその光景を目の当たりにした。
_2023.10.2「奇跡をもう一度」
    たそがれんの、厨二病っぽくて嫌だったけど
    小学まではクラスで一番人気者だった
    中学に入ってから一人でいることが増えた
    高校へ進学すると、頭の出来の悪いところだったから、さんざんいじめられた
    会社員になった今、誰からも期待されなかった
    それが助かった時もあったけど
    今ぐらいは、海に映る夕陽を浴びながら、たそがれてもいいよな、?
_2023.10.1「たそがれ」
    「マジでなんなのこの部屋」
    「あのご都合だよ、何かしねぇと出られない部屋」
    「あのわりと際どくて恥ずいことやらすやつ?」
    「でも俺はお前となら別にいいけどな」
    「まあ、私も…」
    ぺらり
    "出られない部屋☆"
    「………ねえ」
    「……………どした」
    「〇ねって叫んでもいい?」
    「せーのっ」
_2023.9.29「静寂に包まれた部屋」
    通り雨
    濡れた
    塗れられた
    雨色に
    でも
    次に晴れる時は
    きっと
    いいや
    絶対
    虹が見えると
    信じてる
_2023.9.27「通り雨」
    『秋🍁になるね〜』
    「もみじがきれいになる季節だね〜」
    『涼しくなるから私は秋大好き!笑』
    「私も!笑」
    「やっぱり夏は暑いからね」
    『それな!?』
    『太陽仕事しすぎなんだって!!』
    「笑笑笑」
    『それに比べ、ニチカは月みたいで落ち着くんだよなあ』
    「十五夜的な」
    「でもなんで?」
    『太陽みたく眩しすぎず、優しくて温かく見守ってくれそうな感じが』
    「ありがと笑笑」
_2023.9.26「秋🍁」