鶯が鳴いている
竹林で 河原の木々で
何年たっても
同じ鳴き方で
元気いっぱいに
不器用なさえずりを
今年も披露するつもりだ
周りから浮いていても
おかまいなしで
あっちからこっちへ
ぼくはここだと言わんばかりに
ぶさいくなさえずりで
たからかに ほがらかに
なんて楽しげに
誇らしげに歌うんだろう
おまえのように
誰かを笑顔にできる
そんなちからがあるなら
それがきっと正解なんだ
#誰よりも、ずっと
ひとりぼっちでいる夜は
一緒に星をつなぎませんか
あなたはどこに住む人でしょう
そこから空は見えますか
春のかすんだ夜空では
見つかるかどうかも
あやしいけれど
春のトライアングル
さがしてみませんか
三角形をつないだら
そこから春のダイヤモンド
猟犬座のコル・カロリ
6をさかさまにした時間
かすみがきれいに晴れたなら
きっと見つかることでしょう
ひとりぼっちでいる夜は
一緒に星をつなぎませんか
#星空の下で
感謝の気持ちがない人は
感謝することの意味が
わからないのかもしれません
なぜ感謝しなければならないのか
それがわからないのです
大人になって
年寄りになって
ようやく気づくことは
たくさんあります
今さら気づいても遅い
と自分をなじりたくなることも
多くあるでしょうが
一生気づかないよりは
ずいぶんいいに違いないのです
#それでいい
はじまればおわるものだと誰がいう
おわりなき夢ぼくはさがそう
#ハッピーエンド
きみの目に見つめられると
その視線を受け止めきれず
わたしはつい逸らしてしまう
あまりにも強いきみの眼力
深淵なるアンバーの瞳
細いかと思えば丸くなり
まるでそれは
獲物を捕らえんとするハンター
すさまじい集中力 吸引力
こわくなって目をふさいでも
魅入られたかのようにもう一度
確かめずにはおられぬ
視線を合わさずには
ああだがなぜ
そこにあるのは
いつものあの眠たげな
弛緩しきったしまりのない
気の抜けた表情の
これはいつもの
わたしのかわいい猫ではないか
#見つめられると