♯誰よりも、ずっと
心に残る人が居た
今どうしてるかなとか
何を見てるのかなとか
元気にしてるかなとか
つい、思い出しては気になる人
今はもう会わないどころか
連絡も取れない人だけど
幼い頃引っ越した友達
幼すぎたゆえに連絡先すら交換出来なかった
また覚えてくれているかな
#過ぎ去った日々
思い出も何もかも
随分と昔になってしまった
あの時に帰れたら何ができるだろう
少しはマシな人生を歩めただろうか
でも今もそれなりに充実している
それもあの苦しかった時期があるからなのだろう
苦しくても周りに頼る人もいなく
カウセリング通いたい親に話しても
「周りの目があるから」と
通院も断られ
乗り越えたとは思わないが時が過ぎ今になって
母も兄も病院にかかり
恨み言を今更言ってみても
「だって辛かったから」と返され
悩んだ日々も無駄に感じた
親の許可なんて大人なんだから要らないのに
母に縛られていた
今でも思い出すと苦しくなるけど
親元から離れた今は少し楽だ
#お金よりも大切なもの
小さい頃から当たり前にあって
何回も繰り返し
それが当然と思っていたんです
次々に作られるシリーズも楽しみに
幼い頃に感じたドキドキやワクワクを与え続けて
次はどんなものを見せてくれるんだろう!
と思ってしまうんです
アラレちゃんのシュールさや笑いも
鳥山明劇場の凝縮さも
ドラゴンボールの冒険も
アックマンやサンドランドのクールさも
ドラクエのキャラデザの秀逸さも
クロノトリガーの一枚絵のため息しか出ない素晴らしさも
人生と共にありました
今頃すぎやまこういち先生と合流していたりするのかな
ご冥福をお祈りします
#月夜
「なんでお月様は着いてくるの?」
手を繋いだ子どもが尋ねてくる。
「そう?お月様着いてきてる?」
保育園のお迎えの帰り道。
冬なので暗くなるのも早い。
そんな中ちらちら後ろを振り返りながら不安そうな顔をしている。
「うん!絶対着いてきてるよー」
「ちーちゃんがちゃんと帰れるか、お月様も心配してるのかもよ?」
「そーなのかなー?おうちまで来る??」
「お月様大きいからなー!おうち入れるかな?」
眉間に皺を寄せる小さい顔が可愛らしい。
「そしたらご飯作ろ!」
「何作るの?」
「オムライス!」
「まんまるの?」
「まんまるの!」
「お手伝いする?」
「する!」
手を引かれるようにして走って帰った。
#絆
「久しぶり、元気にしてる?」
何年ぶりかの幼なじみからの電話だった
「どしたの?急に連絡とか。何かあった?」
そう聞くと、
「いや、なんかあったのあんたでしょ」
と言われた。
「なんか胸騒ぎしたんだよね」
そういう彼女に驚きが隠せない。
泣き出しそうな嗚咽混じりに声が出なくなる。
「なんで分かるの?」
「SNSの写真とか見て何となく」
「私なんか病んでる投稿とか上げてないよ?天井写真とかしてないし」
「そんなの無くてもわかるの」
「エスパーかよ」
「ねえ、どこに居んのよ?」
「……公園」
「市役所の側の?」
「うん」
小さい頃から良く遊んだ公園だ。
「時計塔のとこで待ってなさいよ。飲み行くわよ」
「え、顔ぐちゃぐちゃなんだけど」
「あんたの顔なんて誰も見ちゃいないわよ」
「うわ、ひど」
有無を言わさない彼女の言動に笑いが込み上げる。
普段から連絡取り合うほどに今は親しくないくせに、
こんな時にさっと気付いてくれる彼女。
自慢の幼なじみである。