麦わら帽子が飛んだ。、
高く高く……
ただ見つめることしか
できなかった……
あの夏の日、
日差しが強かった日、
…………………………
……………………
………………
…………
……
…
交通事故で彼女は亡くなった……
この麦わら帽子は
どうすればいいだろう……
……
「あいつ、取りに来るかな……」
……
ねぇ、どこに行こうとしてるの?
「終点……」
へぇーなんで?
「お前がいるから……」
ごめんね……
「なにがだよ……」
ずっとそばにいれなくて……
「だから、今お前に会いに
行こうとしたのにさ……」
「その本人が停めに来たんだからな…」
だって……
私の不甲斐なさで、
あなたまで……
死んで欲しくないんだもの
あなたを頼れなくてごめんね、
巻き込みたくなかったの……
あなたまで嫌な思いするのは
‘‘死んでも’’見たくなかったから……
「……」
大好きだから死んで欲しくないな……
私が言うのは理不尽かもしれないけど……
「……ああ!もうわかったよ!」
「やめた全部やめた!!!」
「お前がそこまで言うならな!」
本当に?
「ああ、」
「その代わりよぉ……」
「ゼッテェー俺の終点まで待ってろよな……」
……!うん、!
絶対待ってるよ!!
「あとよぉ、」
「ずっと、愛してるからな!」
////?!?!
わ、わたしも……愛してる!!!////
「じゃあ、またな!!!」
うっ、うん!!!
学校を入学して数ヶ月……
上手くいかなくたっていい……
何度でも挑戦すればいいんだ!!
「先輩ーー!
付き合ってくださいよ〜!」
「あ、因みに記念すべき
100回目の告白ですよー!」
【⠀…………⠀】
「また無視ですかァ〜!!」
「まっ、いいですけどね、ふふん!」
「クールの中のクールな先輩ですからねぇ〜!!」
「なっんたって!
振った女は数え切れないほど!
もはや告白する女はいない!!」
「って、まだ、あたしいるじゃん!!」
「じゃ!名残惜しいですけど、
また明日、いや!休み時間に!!
また来ますからね!!」
【……】
『おーい、また告白されてやがんの!
俺にも少し、イケメンを分けてくれよぉ〜』
【うるせぇ……】
『冷た……!』
『っても、お前さ……』
『あの子だけは、キッパリ断らねぇよな』
『なに実は好きなの?ほらほら!』
【……わかんねぇ⠀】
『え?なに?』
【好きな子にどう接すれば
いいかわかんねぇだよ////!⠀】
『えっ、うそ……あたり……?』
【女なんか、好きになるとか今までねぇから……
わかんねぇんだよ……⠀】
【だってよ
あいつ、俺の好み聞き回って
毎日、なんか少しずつ可愛いくなってるし、
あと、俺の事好きすぎだろ!! ⠀】
【あいつ、ここの学校見学の時に会ってから
ずーっと毎日欠かさず来てんだよ!!⠀】
【今までの女と違って、
外見だけじゃなくて、
ほかも見てくれてるって言うか……⠀】
『もっ、もういい!ストーップ!!』
『まてまて!お前さ!自分がどれだけ
イケメンかわかってんの?!』
『お前と3年間友達してるけど
お前が付き合ったことが
ないなんて衝撃の事実だわ!!!』
【ペラペラ喋りだして
嫌われたらどーすんだよ!⠀】
『それは、いつも喋らないお前が悪わ!』
【はぁー⠀】
『(こりゃーかなり拗らせてんな……
先が思いやられる……)』
一方……
「えへへ、今度は成功するかなぁー!
告白!!!!」
「よぉーーし!!」
「そのために、今日も、
先輩の情報聞きだすぞぉー!!」
相変わらず、諦めてなかった……
蝶よ花よ
あなた達はこんな荒れてしまっても
美しく存在するのね
蝶さん!
ここに来るまでに彼を見なかったかしら?
大事な人なの……
ずっと帰って来なくて心配なの……
今度見たら……
早く帰ってきなさいって
あなたの好きな料理作って待ってるからって、
あなたのためならずっと待てるわ!うふふ
あなたの事が大好きだから!
ね、もう一度……会えるわよね……?
花よ、
彼女のように美しく咲くたんぽぽよ
綿毛の時、彼女を見なかったか……?
愛しい人なんだ……
今度見たら……
帰ることが出来なくてすまない……
こんな男忘れろと……
君を置いてく男など……と
……
君にもう一度、会いたかった……
幸せに出来なくてすまない、
約束したのにな……
ああ、蝶よ/花よ ……
キラキラに輝く太陽!
美しい海に集まる人たち!
きっと夏が来たのね!
実はね私、多分幽霊なの!
驚きよね!
なんでこっちに残ってるのか
なんで死んだのか 全く思い出せないの、
でもきっと、海から離れれないから
溺れたんでしょうけど、
まあ、みんな、基本海に来るのは夏だから、
いつもすごく暇!!
と言ってもみんなには見えないから
結局変わらないんだけどね…!
もう限界!こうなってから何ヶ月なのかしら
いい加減……
「誰か私が見える人いないのー!!!!!!」
……………
【あのー、、大声出すのは迷惑ですよ?】
「えっ?、」
【えっ?、】
「ええええええええええええええええー!」
「見えるの!私が見えるの?」
【? 何言ってるんですか?、】
「えーとえーとそうだよね
意味わかんなよね、
しばらく人と話さなかったから
語彙力無くなってた……(ボソッ)」
「えーと、実は、私、幽霊なんですよ……」
【は?大丈夫ですか?、変質者なんですか?⠀】
「違う違う違う!
ほら!周り見て見て!
あなたの事を白い目でみてるよ!!」
じー
【えっ?、は?な、なんで?
本当になのか?】
「そうそう!ホントほんと!
じゃあ、こっち来て、
このままだったらあなたが嫌でしょ!」
【なんで付いてかないと、いけないんですか?⠀】
「なんでって、私が見えたのはあなたが初めてよ!」
だから、、、、、、
私が成仏するの手伝って!(ニコッ)
【っ……////わかりましたよ!手伝えばいいんですね!
さっさと成仏してくださいよ!】
「そうそう、分かればいいのよ!一言多いけど!
あと、タメ口でいいから、」
【はぁー面倒なことになりそうだ(ボソッ)】
「うん?なにかいったかな?」
【いや、なにも?⠀】
「じゃあ行くわよ!!!!!」
うふふ、これから楽しい日が続きそうだわ!
(大変な日々になりそうだ……)