……僕は紅茶というものを飲んだことがない。午後の紅茶は、ある。その通の人からすれば、そんなもの紅茶のうちに入らないだろうか。
すなわち、僕は“本当の”紅茶の香りを知らない。でも、なんとなくだけれど、紅茶って格好良いイメージがある。名探偵が飲んでそう(イメージね)。
僕達人間は未体験のことを想像で補おうとする。
朝、僕は母に起こされ目を覚ました(いつもは起こす側)。厨房からは紅茶の香りが漂ってくる(厨房も紅茶の香りも知らないが)。朝日に目を細める(細めたことなどないが)。
どうだろう、この短い文章にこれだけの嘘が隠されているのだ。嘘で塗り固められたこの文章に貴方は疑いを抱かない。こんなもの、想像で補えるのだ。
愛言葉……合い言葉では?と思ったのはさておき、多分このアプリの運営(そんなものがあるかは不明だが)が一生懸命捻ったのだろうと解釈する。
愛言葉、そのまま読めば愛の言葉という事だ。「好きだ」とか、「付き合ってくれ」とか……?ただ、愛とはいっても異性同士だけではない。家族、友達、先生。だから、「ありがとう」だって、感謝の言葉であり愛言葉だ。どうだろう。愛言葉を伝えているだろうか。異性、家族、友達、先生。色々な愛言葉がある。愛する人への贈り物。お金がないから、モノを渡すことはできない。それなら、愛言葉を渡してみればいいのではないか。
色々な愛言葉があるならば、色々な愛の形がある。それらを尊重しながら、互いに認め合っていくのが良いと思う。
クリーンヒット!もう、心臓のど真ん中を隕石が貫くくらいの衝撃を受けた。ことごとく、色々な原因で友達を失ってきた僕にとって、そのお題はかなりキツイ。
遊ぶのが嫌になって疎遠になった友達。転校した友達。不登校になってしまった友達。逆に自分が不登校で失った友達。だからといって、この状況を悲観しているわけではない。今でも家まで来てくれる友達は1人、いる。自分のことを本当に想ってくれる友達。……勿論、友達は多い方がいい。でも、いつ裏切ってくるかわからない友達が100人より、自分を想ってくれる友達が1人の方がよっぽどいい。どうですか?そんな存在がいますか?
明日は文化祭。僕は行かないけれど、その友達が頑張って、自分の仕事を全うして、楽しんでくれることを祈っています。
行かないで、行かないで、一人なんて嫌。孤独は嫌。一人で居させてくれだなんて建前で、本当は話を聞いてくれる人が欲しかった。
僕のIQは109。平均らしい。語彙力と数学の能力に長けているとのこと。――一人で居ることを望みつつ、孤独になることは嫌だと云う。思い当たる節はある。読書をしたいから、話しかけないで。友達とは、遊びたくない。でも……そうやって離れていった友達がまた欲しくなる。孤独は嫌だ。話を聞いてほしい。、、、我儘。こうとしか言いようがない。ねぇ、じゃあ僕はどうすればいい?我儘だと罵られようとも、蔑まれようとも、その我儘を叫べばいい?
行かないで。行かないでよ。普通の生活が遠のいていく佳境で今、僕は何をすればいい?
まさに秋の空って、そんな感じだよなあ。数日前にも書いたっけ、青く澄んだ、遠い空。一番空が気持ちいいのは秋だと思う。
ただ、どこまでも続くものを見ると、怖くなる。気持ちいいのは、勿論そうなんだけど、ただ遠く離れているものって、何か怖い。共感してくれる人がいればいいけど……。どこまでも続く青い空を見上げて、心に残るのは確か。でも、先が見えない。それって、凄く怖い。だから、高さなんてとうに知れている天井を見上げながら文章を書いている。最近は外に出ることがあまりなくなった。だから、空の高さも、自然の匂いも、朝露の音色にも触れることがなくなった。
久しぶりにドアを開けようか。空気の澄んだ空へ出かけてみようか。もう一度、自分の青さを取り戻しに行こうか。