この場所で
中学生の頃、約束した。
「7年後の今日、この場所でまた会おう。」と。
15歳だった私ももう22歳。
あの頃とはだいぶ変わってしまっただろうか?
来るか来ないかわからない不安でいっぱい。
気を紛らわそうと私はブランコに揺られていた。
ザッザッと背後から誰かが近づく音がして咄嗟に振り向くと、約束通り彼は来てくれた。
中学の頃よりもだいぶ背が伸びて、面影はあるが顔つきも大人っぽくなって余計にドキドキする。
「…ひっ久しぶり。」
「ん。お久しぶり。…見ない間にすごく綺麗になったね。約束、守ってくれてありがとう。」
「来ないんじゃないかと思った〜…そっちこそ、こんな小さかったのに大きくなっちゃって。」
再会できて死ぬほど嬉しいのに、この気持ちをどうすれば良いかわからなくて、ぶっきらぼうな態度になる。
彼はあの頃と変わらない笑顔で真っ直ぐ私を見つめてくれる。
どうしようもなくて、泣きそうで、嬉しくて、行き場のない感情をぶつけるように彼に思い切り抱きつくと彼はしっかり私を抱きしめ返してくれた。
「…俺の身勝手な都合で長い間、待たせてごめん。今日この場所に来るのが待ち遠しくて仕方なかった。あの時の返事をさせて欲しいです。」
半泣きの崩れた顔のまま彼の言葉に耳を傾ける。
「俺も貴女が好きです。愛してます。俺の恋人になってください。」
ずっとずっとずっと聞きたかった言葉。
堰き止められない大粒の涙がぼたぼたこぼれ落ちていく。声も出せなくて私はただ彼の返事に何度も何度も頷いた。
誰もがみんな
他人を表面だけで推し量ることはできない。
誰にでもそれぞれの過去、それぞれの人生がある。
SNSを見ていると、その人の事実を見聞きもせず好き放題言う化け物が蔓延っている。
けれど、そんな化け物は無視していれば、見なければいないのと一緒だ。
せめて自分は自分だけは、実際に自分の肌で感じて、目で見て、耳で聞いて、頭で考えて答えを出したい。
誰もがみんな過去を持ってる。
誰もがみんな生きている。
花束
それは、あなたへの想いがたくさん詰まった物。
1本は出会えた喜び。
1本は好きな気持ち。
1本は愛する気持ち。
1本は感謝の気持ち。
花1本、1本にそれぞれ気持ちが籠ってる。
花束の重みは人の想い。
スマイル
僕は初めて会った時、君の笑った顔に惹かれた。
君といると僕の人生に笑顔が一気に増えた。
私は会話してる時に不意に見せるあなたの笑顔にときめいた。
あなたといるともっと笑顔が増えた。
ある日、街頭インタビューの人に質問を受けた。
「ズバリ、お二人のご結婚の決め手は?」
「「笑顔です。」」
どこにも書けないこと
実家の蔵を掃除してたらコロコロ何か転がってきた。手に取ると、それは古めかしい巻物だった。
うちは一応昔から続く名のある家らしく、歴史とか家系図みたいなやつかなと思ったが、
表紙に『禁忌』と書いてあった。
一体どんな禁忌が書かれているのかと恐る恐る中身を見てみると…そこには、
多くの女性の名前と年齢、その女性に使った金額、詳細メモがびっしりと書かれていた。
昔、祖母が祖父に対して「この男はとんでもない浮気者だ。」と言っていたのを思い出した。
それも浮気相手は20人を超えるとか…冗談だと思っていたが、今孫の私の目の前にその事実が顕にされた。