1/26/2024, 1:05:27 PM
あの角からゾンビが
電灯の影から幽霊が
頭の上から宇宙船が
現れたっておかしくない頃
電車もお金も消えて
帰り道が失くなった時間帯
1人になった孤独より
わくわくが止まらない時分
『ミッドナイト』2024/01/2720
1/24/2024, 1:11:14 PM
君はいつもなぜか光の方にいて
僕はなぜかいつも陰の方にいたから
ふと見上げた時の君の表情が
どんなものだったを
未だに僕は知らないまま
風の便りに聞く君の悪行を
笑って受け流しながら
眩しい思い出に浸る夜を過ごすよ
『逆光』2024/01/2412
1/21/2024, 4:33:32 PM
ただ日付が同じというだけだけど
あの日を思い出すにはいい機会だから
少し窮屈になった服と
年に一度だけの宝物を身に付けて
毎年同じ日
同じ夜
同じ時間に
同じ店で食事して
同じ空の下
同じ道を歩く
同じ場所まで
間違い探しのような夜
間違いを探し続けている夜
『特別な夜』2024/01/2214
1/19/2024, 11:35:58 AM
死んでいることはわかっていても
どうしても我慢ができませんで
酒や薬を試しても
この気持ちに蓋をすることも
君の幻さえ現れてはくれなくて
かつて君と笑い飛ばした
天国や地獄や来世というやつに
縋るしかないぼくを
何処かで笑っている君がいることを願いながら
ぼくは君の元に参ろうかと思います
『君に会いたくて』2024/01/209
1/15/2024, 3:39:03 PM
今まで多くの人々が生まれては死に
これから多くの人々が生まれてくるのでしょう
そうやって多くの種が誕生しては絶滅し
いつかのどこかまでずっと
それを繰り返し続けるのでしょう
はあ、どうせ100万年後には絶滅する生き物
そのいつかのどこかの私
莫迦みたいに小さくて短くて軽い人生だけど
とんでもなく苦しくて痛くて永いの
過去未来全ての苦痛を抱えて廻り続ける意味を
——、知っているのでしょうか
『この世界は』2024/01/1612