佐倉光潤

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2/13/2024, 2:02:15 PM

「待ってて」

ずっと待っていたかった。

待てるつもりだった。

でも、いくら待っても来ないとわかったから、

待つのはもうやめる。

2/12/2024, 11:26:51 AM

「伝えたい」

人に自分のことを伝えるのって難しい。

何を伝えれば充分というものはないと思う。

自己紹介してくださいと言われ、

名前、年齢、学歴、職歴、資格…

面接で羅列するものってこんな感じ。

「あなたは誰?どんな人?」

この質問に上の情報じゃないものを答えてくれる人が

私にとって、とても興味深い人になる。

2/11/2024, 1:40:53 PM

「この場所で」

この場所で君と出会い
この場所で君に恋して
この場所で君と愛し合い…
今、この場所で君と別れようとしている。

出会った頃よりも皺が増え、
痩せ細った妻の顔を覆った白い布をとる。

生前と変わらず綺麗な顔をしている。

「綺麗にしてもらえて…よかったなぁ」

言葉は返ってこないが、話しかけてしまう。
まだ妻の死を受け入れられていない自分がいる。

だって、ずっと一緒だった。
もちろん、いいことばかりじゃなかった。
キツイこともたくさん言われた。
きっと、こんなことを、おまえさんに伝えたら

「私の方が我慢してましたよ!
本当に都合が悪いことはすーぐ忘れる!」

と、怒られるだろう。

でも、おまえさんといると楽しかったんだ。
最後までおれと一緒にいることを選び、
この場所に、おれたちの家に、帰りたいと
病院から電話をかけてきてくれたこと、嬉しかった。

「ありがとう」

頬に流れる雫は、感謝と寂しさ。
おれももういい年だから近いうちに上で会える。

また、会える日まで
君と過ごしたこの場所におれはいる。

2/11/2024, 4:13:05 AM

「誰もがみんな」

寿命の差はあれど、

生きとし生けるもの、いつかは死ぬ。

生きてる間に、何をするかは人それぞれ。

死というゴールがあるから、

生き物は頑張って生を謳歌する。

さあ、今日も生を謳歌しよう。

2/9/2024, 11:11:08 AM

「花束」

私は幼い頃、目立つことがとにかく苦手だった。

お誕生日でお祝いされるのも家族でだけがよくて、

お店でバースデーソング歌ってもらうのすら苦手。

誕生日でも、家で食事するのがいいと言うほど。

そんな訳で、花束も私は苦手だった。

みんながもらう場面でなら貰えるが、

一人だけ注目される場で貰うことはできるだけ避けたい。

それでも、一度だけ貰ったことがある。

退院祝いに叔父からいただいた花束。

あの花束に込められた気遣いや心配を含めた

気持ちは、とてもありがたくて…

もっと喜んでありがとうと言える私でいたかった。

きっと、自分に自信が持てたら、

花束もバースデーソングも笑顔で受け取れるはず。

そんな自分に私はなりたい。

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