梅雨は嫌い。偏頭痛が増すから。
でもあなたが駅まで雨だからって傘を持って迎えに来てくれた時。あなたと相合傘をした時。雨っていいなって梅雨に感謝してしまう。
狭い傘の中、筋肉質なあなたの肩が私の細い肩に触れて。あなたの体温を感じる。
傘を持ってくれるあなたの七分袖から覗く私よりもふた周り程太い前腕をみて、この腕に守られてるんだって幸せを感じる。
晴れの日よりも近い2人の距離。
雨も悪くないな。
(テーマ 誰にも言えない秘密)
あなたの左手の薬指に指輪の焼けたあとがあるのを見て見ぬふりしている。
あなたが私からの電話に出る時、奥から無邪気な子供の声が聞こえてるのを聞こえない振りをしている。
あなたが平日の夜しか会えない理由を私は知ってる。
でも言ってしまえば。心で理解していても、頭で理解してしまえば。あなたとの関係は続けれなくなる。
あなたが知らない。誰にも言えない私の秘密。
狭い部屋だった。
君といる時はあんなにも狭く感じていたのに、こんなにも広かっなんて。
こんなにも寂しかったなんて。
自分の声が反響する、もの寂しい部屋に一人たたずむ。
終わりなき旅
高い高い山があり、急斜面な谷があり、地が固まってないぬかるんだ道がある。
前に進めぬ程の突風。身体が自然と進むほどの追い風。青々とした空、前が見えない程の曇った空。降り続ける雨。たくさんの景色がある。
同じ景色、同じ道は決してない。
それぞれの旅人がそれぞれのみちを歩んでいる。
終わりなき“人生”という旅を。
(理想のあなた)
“私はありのままのあなたが好きよ。”
何度も何度も私はあなたに伝えてきたわ。
子供のように無邪気に笑うあなた。
嘘をつくとき視線が落ち着かないあなた。
話す時、私を不快にさせないよう一つ一つ言葉を丁寧に紡いでくれるあなた。
一つとして欠けてはならない、あなたの個性。
あなたのすべてが愛おしいの。
でも、私が愛するあなたと、あなたが想い描く理想のあなたは全く違うのね。
こんなにも狂おしい程愛しているのに。
ありのままではいけないの??
私が愛しているあなたを、あなたが愛してくれますように。