蝶は昔からちょっと苦手で
触れないし近づけない
だけど窓越しに見る
重力なんてないみたいに
緑の隙間にふわふわ浮かぶ
君はちょっと好きなんだ
モンシロチョウ
ブーツカットのジーパンに
子供のとき流行っていた
カラフルなキャラクターのTシャツ
黄色い帽子に赤いランドセルを背負って
私の5メートルほど前を
颯爽と歩く君の背中は
かっこよくて可愛くて
きらきらしてて眩しかった
友だちになりたいなって思ってたら
いつの間にか友だちになってたから
きっと声かけてくれたんだね
今更恥ずかしくて
直接言うことはないかもだけど
小学一年の私にとって
とびきり衝撃の女の子だったんだよ
忘れられない、いつまでも
恋って幻なのかな。
自分の中で勝手に想像とか理想とか
創り上げてるだけなのかな。
でもなんかね
くすぐったいけどきゅうっとする
ほっそい糸みたいなので
引っ張られてるような
吸い付けられてるような感じがしてね
それを必死に気づかれないように
くるくるしてきゅっと結んだりして
ときには飲み込んだりして
ほどき方はもうわからないけど
たぶん小さくて大切な恋だったんだと思うんだ
初恋の日
ずっと一緒にいられないなら
未来を考えられないなら
もう会わないほうがいいのかとか
考えてもわからない
考えれば考えるほどわからなくなることを
どうして考えてしまうのだろう
明日世界が終わるなら
走って君に会いに行くのに
私の頭の中は
時速1センチの世界を
行ったり来たりして
明日の明日を願っている
明日世界が終わるなら
やっと曖昧だけど
何がしたいって
言葉で言えるようになった、と思う
周りとの価値観の違いとか
組織とか儲けとか法とか
時々無感情になったりもするけど
同じようなこと考えている人たちも
いるんだって救われて
今のところ夢物語だけど
諦めたくなくて
少しでもほんの少しでも
未来がよくなれと
未来を変えたいと
今夢を持っている
夢見る心