20歳
窓からの優しい太陽の光に包まれた成人式会場。
私は、20年生きた。
辛いこと、苦しいこと、緊張したこと、後悔したこと、怖かったこと、楽しかったこと、死ぬほど嬉しかったこと、本当に色々あった。人に心配かけたり、昔のことなのに今も悔やむことだってある。
でも、ここに立ててよかった。繕うことなく笑顔な人、泣いている人、はしゃいでいる人、花束を見つめる人。そして私のように今までを噛み締める人。
歩いてきて、よかった。
そう思えるその日まで、私は駆け抜けると誓った。
三日月
夜に空を見上げたら、三日月がいた。
三日月のあの凹んでいる部分に飛び込んで座って、あそこに乗ってみたい。それで、夜空から生きている皆を見下してみたい、なんて思った。
三日月や満月は、太陽のせいで見え方が違うだけで、同じ月なんだよな。人間も、見え方を変えたら、見えてくるものがありそうで、そこもいい。
冬晴れ
積もった雪が溶けていく。小鳥が鳴き、虫や木の葉も現れる。ああ、温かい。春になったのかな。
冬は寒いけれど、温かい日もある。冬の中の温かい気候を、冬晴れというらしい。
日の出
出ていた太陽が沈んで、私達が生きる頭上の空は、真っ暗闇に包まれる。電灯だけが頼りで、暗くて暗くて何も見えない。日の出が出ていない夜空は、世界が海に沈んだみたいに、不思議な気持ちになる。
夜は、暗くて怖くて、でも落ち着くのだ。
たまに、朝が怖い時がある。ずっと夜だったらいいのに、と考える時がある。どんなに太陽が憎くても、それでも、太陽は上って日の出は来る。
生きるしかない。その言葉は、温かくもあり冷たくもある。
1日1日毎日上ってくる日の出は、当たり前のようだけど、とても綺麗で美しいもの。
日の出は、暗く閉ざされた暗闇の空に光を灯してくれる。毎日を、始めてくれる。
辛いこともある。苦しいこともある。
憎く見える時もあるけど、それでも、ものすごく尊くて大切なものなんだ。
大丈夫、絶対に大丈夫だよ。
日が昇る限り、どうにでもなることばかりだから。
1年間を振り返る
本当に、この1年はあっという間だった。気付いたら明日でこの年が終わる。365日って、とても長いような時間に思えるけれど、1年と思えば早く感じるのかもしれない。
人間関係に疲れたり、色々あった。あまり記憶はないけれど、朝が怖いことも、毎日が嫌になったり。もう1週間が経ったのかとどことなく嫌な気持ちになったりした。
全然追い付けないまま、時間は進んでいく。今を追い付けないまま、このまま生きていくんだろうか。だけど、追い付ける今ってなんなのだろう。
とりあえず、今を生きたらいいか。
僕は、今を全力で生きればいい。
また来年も、踏ん張って全力で今を生きてやる。
そう噛み締めた僕って、今めっちゃかっこいいぜ。