もし言えるなら
言ってくれる気があるのなら
少しだけ、聞きたいんだ。
君がどれだけの愛情を持って
僕と一緒にいたかを
君が去っていかなければ
ならなかったとき
どれだけ
さみしく、つらかったかのかを
僕に、どうか教えて欲しいんだ。
君に別れの言葉である
『さよなら』
を言う前に。
#さよならを言う前に
今日のお題『空模様』
はれかな
くもりかな
あめかな
明日を占って
夜のベランダから
空模様を窺う
天気予報を見れば
速いし、正確かも知れないけれど
実は、それを口実に
君が登って行ったであろう
天のきざはしを見つけたくて
見つけたくて
もし、見つけられたとしても
きっと今の僕では登れないから
そっと連鶴を階段に置こう
僕と君が再び逢えるように
願いながら
#空模様
たまには手鏡を取り出して
自分の顔を見つめてみる
そして心の中で問い掛けるんだ
『ねぇ、鏡の中の僕。
鏡の中での僕も現実の僕と
同じように君を喪っているのかい』
返事はない、当然だ。
しかし返答の代わりに
手鏡をずらし
君の座って居た場所を映す
…そこにもやはり
君は、居なかった。
映された手鏡のなかには
現実と同じく
もはや、主を失った
小物達がうっすら
埃をかぶっていた。
僕は無性に悲しくなり
手鏡をもとあった場所に戻す
過去の記憶の住人に
なってしまった君を
思いながら…。
#鏡
今日のお題↓
『いつまでも捨てられないもの』
きっと、それは
君が残した数々の品だろうな
例えば
君が好きだった
ゲームの入った3DS
置時計代わりの時計のアプリが
起動されているDSLL
コンビニで
無料配布されている
童話のバックナンバー
お気に入りの眼鏡
サングラス
たくさんの品々
きっと、きっとすべて捨てる時は
僕がこの世を去ったあとだ
名も知らぬ人に捨てて貰う
その人達には迷惑だが
僕には捨てる事は出来ない
いつまでも
いつまでも
君の品々の傍らに
君が居るような気がして。
…本当はいけない事位、
わかっている。
わかってはいるが…。
いつまでも捨てられないものだ。
僕にとって。
そう簡単に
切り捨てられないものなんだよ。
#いつまでも捨てられないもの
1度だけ
言ってみたかった言葉があった
『僕はあなたに逢えたことが
あなたとともに過ごせた事が
あなたから惜しみない愛を貰えたことが
何よりも、誰よりも誇らしい 』
本当に言ってみたかったよ。
あなたに。
……言ったところで、
何が変わるワケではないが。
逆に『おつむ平気?』と
言われる可能性、大だ。
そういうさっぱりした人だった。
だから、ね。
今は、真新しい写真立てが
いつか色褪せてしまっても
僕はあなたに貰った
愛と誇りを胸に
生きて行くから…。
なんとか。
#誇らしさ