何処か遠くへと行きたい
誰にも縛られずに、ここではないどこかに
そんな事願っても結局叶うことはないと分かっていても
願いたくなる
家では家族に居ないモノ扱いをされ
学校では皆に無視され
家でも学校でも暴力を受ける
僕が何をしたというのだろうか?
そんなある日僕はいつも通り
帰宅路の橋を歩いていると
ふと橋の下を見て思った(ここから落ちれば楽になれる)
そんな風に思った
そこから僕の行動は速かった橋を跨いだら
後は落ちるだけだった
僕が死んでも誰も悲しまないんだからそう思いながら
落ちる瞬間に誰かに手を握られ道路に戻された
慌てて振り返った
そして後ろに居たのは
僕と同い年くらいの包帯だらけの男だった
そして僕は半分脅されまがいでこれ迄の経由を話した
話し終わって顔を上げたら
目の前の男は考える仕草をして、こう言った
(ならば俺と遠くに行こう)そう行った
どうやら彼は隣町の学校の生徒で
彼も僕と同じ待遇だったらしい
そして彼は今現在何処か遠くに行く途中らしい
その道中に僕を見つけたということだった
すごい偶然だと思う
だけど僕は彼が差し伸べた手に手を重ねた
そして僕の行動は速かった
家に帰り必要な物を鞄に詰めた
幸いにも僕の物は少ないから直ぐに終わり
また橋に戻り彼と合流して出発した
どこ行くかは決めてはいないだけど
遠くに行くことは確かだ
そして歩む誰も知らない
ここではないどこかに僕たちは行く
ここではないどこか
私達が生きる事で
一つだけ確率に決まっているのは[死]ということだけ
だから死がくるその時まで、生きることを楽しもうか
平穏な日常なんか手に入らない
それはいつでも第3者の魔の手が
僕達は引き離すから
何故こうなるのか、
ただ、僕たちは穏やかに平穏に暮らしたかった
暮らしていたはずなのに
なぜ、幸せを壊したのか
僕達は一体何をしたのか
僕には何もわからなかった
自分が幸せになれないからといって、
僕達の幸せを奪ったのか
なら尚更僕は分からない
そんな醜い嫉妬心で家族を引き離した
僕は一生許すことはできないだろう
俺はお前は許すことはない
今、俺の前で必死に許しを乞うても
俺は許さない俺達の平穏な日常を奪ったんだからな
平穏な日常
今年も家族みんなで一年を迎える事が
できた
来年も皆で年を越せる事が出来ますように
そして来年は今年よりも、もっと
幸せに生きよう
良いお年を
踊るように揺れるひまわり畑の中
僕は君に告白をする
君が好きなこの、ひまわり畑で
幸せを誓うよ
絶対に幸せにするとね