後日!
『秋恋』
今までひどい扱いばかりだったから。
優しさなんて触れたこともない。
だから、わからない。
「相手のことをよく考えて」
なんて言われるけれど
そもそも"よく考えられた"ことがない。
当たり前だ。
ずっと避けられてきたから。
まるで化け物を見るような
そんな目を向けられてきたから。
でも、今なら、少しだけわかる。
一度だけ言われた褒め言葉。
自分を見るでなく、自然と零れた言葉。
それだけで生きてきた。
大事に、大事に。
また、会えたら。
次は君自身を、大事にしたい。
"時が止まればいいのに"
誰だって一度は思ったことがあるだろう。
時間は有限で、なりふり構わず流れ続けるから。
では、どんな時を止めたいと思う?
課題が終わらない時?
休みの日の時?
何かに集中してる時?
寝ている時?
人それぞれ、たくさんの時が思いつく。
時間を無駄にはしたくないから。
…自分は、どんな時間を止めたいと思うかって?
はっきり言うのは難しいけれど
ひとつだけ、言えることとすれば──
幸せな、時間。
…だろうか。
太陽が傾き、沈み始めている。
街灯や建物の明かりが灯る頃。
ぽつ、ぽつ、と
街中が夜の賑やかさを持ち出す。
その光景を、その時に見ていると
今、流れる時間を肌に感じられる。
一室の窓から。
マンションの屋上から。
展望台から眺めてみるのもいい。
日の出ている時間だけじゃなく
月の在る時間も人は活動する。
四六時中、いつでも。
そんな様子を見て強く、
"生きている"を実感するのだ。
───『夜景』(2024.09.18.)
眼前に広がる色彩は、鮮やかで。
晴れ渡る空の蒼が一層引き立たせている。
赤、黄、橙、
青、白、紫、
どの色も周りと調和し、
言葉も出ず、息を呑むほどに美しい。
じ、と見ていると、風が吹いた。
花々が揺れる。
花弁が舞う。
色とりどりのそれは
混ざりに混ざって天上を飾る。
───『花畑』(2024.09.17.)