#鏡の中の自分
鏡の中の自分がこちらに笑顔を向ける。
鏡の世界はとても魅力的なのよ、とちらりとあちらの世界を鏡に映し出す。
鏡の中の自分の周りには、笑顔が溢れていて、あちらの自分は色んな人から愛されていることがわかった。
羨ましい
あれだけの愛は、こちらの世界で私は貰えなかった。
私も、愛されてみたい。
私は鏡の中の自分が言うままに鏡に手を触れた。
#永遠に
永遠にあなたは私のモノ。
僕にそう言って微笑んだ君は、僕を捨てて他の男の所へ行った。
ねぇ、僕は君のものなんでしょ?
だったら僕の事も連れて行ってくれなきゃダメじゃないか。
うっかりさんだなぁ…。
大丈夫、今すぐ君の所へいくからね。まってて
#理想郷
世界に漫画と小説、あとは少しの飲食物。
仕事という概念もインターネットも無く、トイレや風呂も必要ない。
ただ日がな一日本だけを読んで過ごし、偶の気が向いた時に執筆する。
そんな世界があれば良かったのに。
#もう1つの物語
もしもあの時、君に告白していなかったら、君と今結婚出来ていなかったかもしれない。
もしもあの日に生まれて来なければ、君と出会えなかったかもしれない。
もしも、もしも。
もしもを考えると沢山あるけれど、どれもこれも大切な僕の選択。
そして、その選択をしなかった、出来なかった場合の僕のもしかしたらあったかもしれないもう1つの人生という名の物語をたまに考えては、不安になる。
それでも、君が今僕の隣で笑ってくれているということ。
それが何よりも幸せで、僕の些細な悩みも吹き飛んでいくんだ。
#暗がりの中で
わざわざ自分で「今日から寝る時は真っ暗にするの!私はおねえちゃんだから!」と宣言した君に、いつの間にそんなに成長していたのかと驚き半分嬉しさ半分で、そっかと答えたけれど、やっぱりまだ暗がりが怖くて泣いてしまった君。
ぱぱ、一緒に寝てあげる!
そう言って私の布団に潜り込んできた君。
どれもこれも私にとっては大切な思い出。
だけど、この思い出も作れるのはあと少しかな。
そう考えると少し寂しい気もするけれど、君の成長だと思うとそれすらも微笑ましいな。
これから反抗期も来るかもしれない。
だけど、私の唯一の願いは君がいつまでも健やかに過ごすこと。
だから、あと少しだけぱぱっ子でいてくれよ。