神埜

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8/1/2023, 11:02:57 AM

#明日、もし晴れたら

明日、もし晴れたらピクニックに行こうか。

なら、私は晴れたらお弁当作るね。

そんな電話が彼との最期の会話になった。

次の日は気持ちいいくらいの快晴で、私は張り切ってお弁当を作った。

おにぎりに卵焼き、彼が美味しいって言ってくれた煮物を詰めて他にも色々。

彼からもう少しで着くよという連絡が来た。

それから10分、20分、30分。
1時間、2時間待っても彼は来ない。

連絡もしたけど返事は来なかった。

玄関に座って、いつまでもいつまでも彼を待つ。

来ないのか、、。諦めて家の中に入りテレビをつけて、ニュースを見る。

ニュースでは通り魔事件が報道されていた。

そして、被害者の名前の中に彼の名前もあった。

7/31/2023, 11:43:06 AM

#だから、1人でいたい

誰かと笑い合うと、1人になった時に寂しくなる、悲しくなる。

だから僕は1人でいたい。

1人で生きたい。

だけど、そんなことは無理だから、余り関わらないように、嫌われるように1人になれるように振る舞う。

そうすれば、いつか1人になる心配をしなくても良いから。

7/30/2023, 11:09:54 PM

#澄んだ瞳

君の澄んだ瞳を見る度に僕は惨めになる。

だから決めたんだ。

君のその瞳を濁らせようって。

僕は君のその細い首に手をやって徐々に力を込めていく。

そして君の息は止まった。

7/29/2023, 4:26:06 PM

#嵐が来ようとも

嵐が来る。

とても大きな嵐が。

僕らの生活を壊そうと、遥か彼方からやってくる。

だけど僕は負けない。否、負けたくない。

僕らの生活は僕が守るんだ。

いくら嵐が来ようとも、きっときっと守るんだ。

だって、これからは君と僕ともう1人の生活が掛かっているんだから。

7/28/2023, 1:34:37 PM

#お祭り

家の外でお囃子が聞こえる。

ガヤガヤと賑やかな人の声がする。

ドン、ドドンと花火の音がする。

窓を開けると、焼きそばかたこ焼きかソースの香りが漂ってきた。

窓から身を乗り出して、下を見やると浴衣や甚平、私服にスーツ。思い思いの格好をした人の波。

久しぶりに祭りの焼きそばが食べたくなってきた。

今から行けば間に合うだろうか。

僕はスマホと財布をポケットに詰め込んで、転がるように家を出た。

焼きそばが僕を待っている!

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