#神様が舞い降りてきて、こう言った
私だけじゃ、ダメなの?
他の友達と遊びに行くと言った時の彼女の言葉。
ごめんね、君だけが居れば充分。そう言って僕はすぐにほかの友達の連絡先も、友達と繋がっていたSNSも消した。
だって、君さえ居れば僕は幸せだから。
こんな冴えない男の彼女になってくれた君は僕にとっての女神なんだ。
#誰かのためになるならば
誰かのためになるならばと、自分の意見を押し殺してきたこと多数。
それで確かに感謝されたこともある。
だけど、なんで人って慣れると感謝出来なくなるんだろうね。
別に感謝されたい訳では無いけど、それはこっちが判断することで、そっちが勝手にもう感謝しなくていいや、じゃだめだと思うんだ。
もう、自分のために生きても良いかなぁ。
#鳥かご
私は飼われている。
大きな大きな鳥かごの中で飼われている。
誰にも見つからないように、ご主人様が私を囲う。
ここに来て既に半年程が過ぎた。
ここから飛んでいきたいけれど、ご主人様の目はかいくぐれない。
いつになったらお外へ行けるかな。いいえ、きっと私はお外へもう一生出られないのね。死んでも出られないわ。
だって、鳥かごの他に足首は鎖で繋がれて、片手首は手錠をはめられている。手錠のもう片方はご主人様が鳥かごから出る時はベットの上に繋げて、ご主人様が居る時はご主人様の手首に繋がっている。
これじゃあ何があっても離さない。そう言ってるようなものだもの。
#友情
最近SNSでたくさんの人と繋がった。
繋タグって言うのかな。同じ好きな物の中でのお友達探しをするタグで繋がれた。
好きな絵師さんや文字書きさん。
ありがたいことに繋がってくださる方が沢山いた。
だけど、少しだけ気になることはなんで僕みたいなやつと繋がってくれたんだろう。
最終的にあんまりお話出来てない方も沢山いる。
いや、僕が発信しないことが多いからかもしれないけどさ。
僕から絡みに行くのは良いんだ。楽しいから。
だけどたまには絡んできてくれてもいいじゃないか。
なんて、SNS上での友情なんか成立するわけないか。少なくとも僕は成立させられないんだ。
だって、現実でさえ友達が少ないんだもん。
顔が見えない人との関わり方なんて尚更分からないよ。
#花咲いて
花咲いて、周りも笑顔の花が咲く。
だけど君だけは沈んだ顔をする。
何故沈んだ顔をするのか聞いたら君は、
「だって、私を見てくれる人が減ったもの」
そう言った。
大丈夫、僕だけは君を見つめ続けるよ。そう言うと君はさきほまでの沈んだ顔が嘘のようにパッと笑顔の花を咲かせたね。
君のそんな笑顔がまた見たい。
男は遺影の前で呟いた。