#もしもタイムマシンがあったら
タイムマシン、そんなものがあったら私は今から10数年前に戻りたい。
10数年前、私が20歳になろうかという頃、友人が自殺した。
理由は分からない。
でも、そいつとは20歳になったら他の友達も含めて呑みに行こうって約束してたんだ。
それなのにあと少しで全員が20歳になる、そんな時にあいつは死んだ。
だから、タイムマシンがあったらあいつが死んだ日に行きたい。
ぶん殴ってでもあいつを死なせない。
なんて、こんなタラレバ言っても意味無いけどな。
#今一番欲しいもの
私が今一番欲しいものは、大きな大きな本棚。
出来ることなら、2Kくらいの一軒家を買って、一室は図書室、一室は自室。
図書室と言っても自分専用だから、クッションやソファー、テーブルと少しのお茶菓子なんかを置いて、休みの日は1日そこで過ごす。
眠くなったらそこで寝れるようにしていたらもっと良い。
こんな家を買えたらきっと毎日がもっと楽しくなる。
休みの日はそこから出なくなる可能性は有るけれど。
#私の名前
私の名前はいわゆるキラキラネームと言うやつだ。
生まれてこの方1回で読んでもらえることなんかなかったし、それどころか何回もなんて読むんだっけと言われてきた。
それは社会人になってからも変わりはなくて、それどころか自分の名前が恥だとしか思えなかった。
昔、親になぜこんな名前にしたのかと問い詰めたことがある。
親いわく、可愛いから。だそうだ。
そんなくだらない理由でこんな名前をつけるなんて。我が親ながら呆れるしかない。
だから私は決意した。
名前を変えることを。
親不孝だなんだと言われようと、しったこっちゃ無い。
勝手に言っておけばいい。
その名前で苦労したのも、するのも私なのだから。
これは自分で決めたこと。他人にどうこう言われる筋合いはないんだよ。
そう言って名前を変えた彼女は、前以上のキラキラネームになって戻ってきたのだった。
#視線の先には
君の視線の先には誰が居る?
幼い頃から僕は君を、君だけを見てきたのに。
君も僕だけを見てくれないか。
そんな事を思うのは、なんて身勝手だろう。
それでも、僕は君に見て欲しい。僕だけを君の瞳に映して欲しい。
なんて、そんな事を言う資格も勇気も無いんだけどね。
#私だけ
今日、私だけ居残りをさせられた。
補習だと教師は言うが、私のテストの平均は学年平均よりも上なのだから、補習なんか必要ない。
それなのに、なぜ居残りをさせられなければならなかったのか。
理解できない。
ただ、私は家に帰ってから、居残りをさせた教師に感謝しなければならない事を知った。
今日の18時。私がいつも通る通学路で飛び降りがあったらしい。
18時。それは私が毎日帰りにそこを通る時間だった。