角田

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6/12/2023, 9:19:44 PM


お題:街


白い地面
橙の街灯
紺色の空
頬が痛い
叩かれた様だ

キザな服装の男が一人
橋の上でタバコを吸っている
街灯に照らされて
はっきりと見える
大粒の雪

どこかの店の扉が開いて、また開いて
呼び鈴が鳴る
路地裏には切なさや寂しさが溜まっている
ここは、ある都会の夜の冬の街
騒がしい都会の冬の街

6/3/2023, 1:21:54 PM


お題:失恋


山荷葉が枯れてしまった
君は歩いて行く
僕には構わず
先に歩いて行く
君が小さくなっていく

月下美人が僕に咲いた
月の光に照らされて
切なくも美しい
君を引き留めようか
考えている間にも君は遠くへ歩いて行く

金盞花を君に贈ろうか
それで良い、それで良い

月が僕の方に向いた
僕は君の歪なところも好きだけど
君はそうじゃなかったようだ
君は月が嫌いなのか

5/30/2023, 6:03:42 PM


お題:ただ、必死に走る私。何かから逃げる様に。


朝四時になった
外へ出よう
一人で遠くへ行こう
家族や友人には内緒で
黙って行くんだ

何処へ行くかはわからない
とにかく遠くへ走って行く
親にも秘密で走っている
バレたらどう言おうか
きっと怒られるんだろうな

せめて六時になったら帰ろうか
しかしここまで来た
もう戻らない
学校にも家にも行かないで
遠くへ行こう

息を切らして走っている
空は曙色に染まっていく
川の色も同時に染まっていく
日の光で輝いている

ああ、疲れてしまった
丘で寝そべって空を眺める
雲の動きを意味もなくただ眺めている
眠たくなってきた
寝てしまおうか。それが良い

ああ、今までで一番幸せだ。
なんて私は幸せ者で、贅沢な奴なんだろう
さあ、目を閉じようか

5/29/2023, 4:24:13 PM


お題:「ごめんね」


また夜が明けてしまった
貴重で大切な夜が
欠けた月は私に微笑み
白く光る日は私を睨む

しかしどうにもならないのだから
仕方なく布団から出て
普通であるためにしなければいけないことを
また今日もしている

外に出て空を見ると
日の光が私の目を突き刺す
こんな下らないことを
いつまで続けているつもりだ?

もう帰る頃には
既に日は沈みかけていて
私の心も
もう既に海深くへ沈んでしまった
こんな馬鹿らしいことは
そろそろ辞めにしてしまおうか

5/28/2023, 3:21:51 AM


お題:天国と地獄


泥の中でもがく
綺麗な蓮の生えている
泥の中で必死に。
しかし足掻いても沈んでいく
仏は微笑んでいる
ああ、俺はそれだけの人間なのか

海で苦しむ
白い砂と澄んだ水の
美しい海で溺れている
肺の中に海水が入って
段々手足が動かなくなり
目の前が白から黒になったら
後はもう沈みゆくだけ

高い崖から落ちてゆく
頭から落ちてゆく
とても速い。
かなり高い崖だからか
まだ地に着かない
しかしこんなに長いと
全身が痛み、苦しむだろうと
想像して怖くなってしまう。

俺はそれだけの人間なのさ

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