ゆう

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4/19/2025, 8:26:53 AM

「もう終わらせたい?…なぜそう思うんだい?」

自分の頭の中を見透かされたように、そう問われた。

何かを始めるには、終わらせなきゃ。
そう思っていた。

「何を?」

いや、全てを。
いまの状況を。
現況を。
状態を。
終わらせたい。

そして、新たに始めたい。

今の状態が続くと思うとワクワクしないが、
今の状態を終わらせると思うとワクワクする。
終わらせたそのあとに、新たに始めることにワクワクする。

「何を?」

別れたい。
あいつと別れたい。
終わらせたい。

「なぜ?」

未来がみえなくなったから。
幸せではないから。

「終わらせて、新たに始めたいことはなんだい?」

ピアノ。
ピアノを習いたい。
英雄ポロネーゼとか弾きたい。
弾けたらかっこいい。楽しそう。そう思う。

「それはいまでもやろうと思えばできるんじゃないかい?」
「いまの生活にプラスすれば、
 それは始めることができるんじゃないかい?」

そういわれて、たしかに、と思った。
そう思うのは私が迷っているからなのだ。
終わらせたいが、終わらせたくない。
別れたいが、別れたくない。
そのタイミングを計りかねている感じなのだ。

だから、終わらせたいと思っている反面、
終わらせたくないという気持ちもまたあるのだ。

どっちも本心なのだった。

「ふふ、そうだね。」
「幸せじゃない。そう君は言ったね。」
「でも、いまの生活にも幸せな瞬間はあるだろう。」
「ほんの些細な幸せでもいいのさ。」

たしかに、昨日の晩に食べたアジの刺身はひっくり返るほど美味しかった。
その瞬間はたしかに小さな幸せを感じたはずなのだ。

「ふふ、じゃあ簡単さ。」
「いまの生活の中にプラスすればいいのさ。」
「そして新たに始めればいい。」
「きっと英雄ポロネーゼだって弾けるはずさ。」

そういわれてひどく納得してしまった。
ようは図星だったのだ。
言われたことすべてが。

「GOOD LUCK!!」

そうして私は、
新たな道を歩み始めたのだった。



「物語の始まり」
END

4/18/2025, 9:43:32 AM

「感じるかい?…情熱を」

ふいに、問われた。

いや、感じない
全く感じない
微塵も感じない
皆目感じない
これっぽっちも感じない
やたらめったら感じない

誰かに操られて動かされてるだけの、
マリオネットに見えるんだよなぁ…あいつ

あいつの体を支配してる奴が別にいて、
そいつに体動かされてるんちゃうか?ってぐらい、ぎこちない、不自然

違和感の正体は、

やりたくないことをやってるからだろう

やりたくないけどやらなきゃいけない(と本人が思い込んでる)ことを
嫌々やらされてるだけなのだ

だから、そいつの言葉は心に響かないんだよなぁ

なんか発言に、行動に、意志がない

俺はこうしたいんだ!

っていう情熱を感じない、感じ得ない

ノーフィーリング
Not impressed!!

ヤリタイコトヲヤラナイデ
ナニガジンセイダトイウノカ?
ダレノタメノジンセイナノカ?


「でも、教訓もあるだろう?」


はっ、

そうなのだ

それは学びなのだ

学んだのだ

やりたいことをやればいいと、

そう学んだのだ

そんな意志のない、

リーダーシップのないリーダーに、

ついていくことなどないのだ

「ふふ、そうさ、君にそれを気づかせただけでも、
 君の言うあいつの人生に価値はあるのさ」

「結果、君にいい影響を与えたのなら、ね」



…っ!!



「さあ……」


 …………


「…………暴れろよっ!! 未来の暴君!!」




……っ!!!!



う、

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおお
完 「静かな情熱」

4/12/2025, 11:15:23 AM

私は風景に匂いがしたり、味がしたりする。
共感覚というらしい。

もっといえば、匂いに風景が見えたり
色に風景が見えたり、
味に風景が見えたりするだろう。

ともすれば、この宇宙はすべて
風の情景であり、
すべては風景なのだ。


―風景―

4/12/2025, 9:54:07 AM

その時だ、

君と僕とでは頭の中で流れるイントロが

違うと思ったのは。


君と僕

4/11/2025, 9:59:08 AM

拝啓、
あなたは仕事熱心なふうに見せかけて、
社会の従順な公僕ですね。

さあ、辞表なんか書いて

夢へ!



…完

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