時を告げる #4
今日はなんだか学校終わり散歩をしたい気分だった。田舎の緑に囲まれたあぜ道をゆっくり歩く。今日あった出来事、
明日はどんな1日になるかを考えていた。
遠くまで広がっている田んぼや空を見渡して、世界の広さを身に感じる。
かれこれ1時間くらい散歩してたのかなあ。時の流れの速さを実感した1日だった。
貝殻 #3
浜辺に行けば貝殻なんてそこらじゅうに落ちてるでしょ?でも、その中でも一際目立つ貝殻があるとしたら、それはきっとあなたのような貝殻なんだろうな。
何百、何千個の中の1つ。きっと出会えたのも運命だよね
きらめき #2
9月も過ぎ、もう夏も終盤に差し掛かったところで私は「夏祭り」に行った。気温はそれほど暑くなかったが、人混みの熱気がとても伝わってきた。
右を見ても左を見ても色々な屋台で囲まれている。どれにしようかなあ、と悩んでいたのもつかの間。私は欲しかったものを全て買っていた。
「よくお腹いっぱいにならないね」と友達が一言。
「だって、今年はもうお祭り来れないかもだし!」
食べ物を買って屋台の後ろの薄暗い家の影に座り、私たちは少し駄弁っていた。
«ドン»
地面の底から響き渡るような音。これはまさしく"花火"の音だった。「きれい…」と呟きしばらくそれを眺めていた私たち。実際、花火は建物のせいでよく見えなかったがその後ろから見えた少しのきらめきに感動し、見とれていた。
今年の夏はこれで終わりかな。まだ終わりたくないな。
些細なことでも #1
今日もいつも通りの時間に起きて、いつも通り学校に登校する。友達とくだらないことで笑って授業中はたまに寝てしまう、こんな日常。
うちから学校までは少し距離がある。だからいつも送迎してもらうのが当たり前だったが、今日はなんだか歩いて帰りたい気分だった。
«ピロン»
私が帰ろうとした時、スマホの通知が鳴った。
確認してみるとそれは彼からのライン。「今日あるいて帰るの?」と一言。私はこの些細な一言がとても嬉しかった。一緒に帰ろう、と直接的に言われてるわけではないが、この一言から察せれる"何か"がとてもとても、嬉しかったのだ。
やはり人は、会うべき時に会うべき人に出会っているのだと思う。下校時は少し雲がかっていた空。夏にしてはだいぶ涼しくなった方だろう。けれどなぜか私の身体、いや心はずっと暑さで胸騒ぎがしていた。きっと、これは夏の暑さのせいじゃない。でも、今だけは、夏のせいにしたかった。