カーテン #19
…もう朝か。
まだ眠い目を擦らせながらカーテンの隙間から差し込む光を見つめる。
天気がいいとなぜか気分も良く感じるのは私だけだろうか。
昨日の夜ベットのそばに置いておいた制服に手を伸ばし、ゆっくりと着替えをする。
よし、カラコン付けて…メイクもばっちり
いつ彼に会ってもいいように、常に万全の状態でいたい。
あと必要なのは…笑顔、だよね!
力を込めて #18
今日は学校が早上がりで、そのまま家に帰るのが勿体ないと感じた私はカラオケに行くことにした。
そうだ。「彼」を誘ってみよう。
だが明日はテストがあり、頭のいい彼は勉強を優先するだろう、と思っていた。
(誘ったら迷惑かな…でも会いたいな…)
私のわがままと彼のためを思う気持ちが入り交じる。
私は力を込めてラインを送った____
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「ごめんね、テスト前なのに誘っちゃって、、」
「充実した時間だったから!気にしないで」
改めて彼の心の広さを感じ、よりもっと好きの気持ちが増した一日だった。またすぐ会えるといいな。
星座 #17
星がよく見える夜、彼と原っぱで寝転がりながら空を眺める。
「あー!あの星座は…何座だっけ」
私はゆっくりと彼の方に顔を向ける。すると何やらにこにこしている彼。
「…なに笑ってるの」
「いや?楽しそうだなっておもって」
夜の静けさに、私たちの声が響く。
あぁ、この時間がずっと続けばいいのにな
奇跡をもう一度 #16
私たちが出会ったのはインスタ…だと思っていたが、それは違った。
遡ること2年前、コンビニで買い物をしに来た私のレジ対応をしてくれたのが「彼」だったのだ。その時はまだ名前もなにも知らず、今とは雰囲気も変わっていただろう。
もしかしてだけどさ、俺のバイト中に来たことある?
私は唖然とした。
彼は覚えてくれていたのだ。腰あたりまであった長い髪も肩まで切り、メイクもするようになって2年前とはほぼ別人の私を。
これが奇跡じゃないならなんと表現したら良いのだろう。
必然か、はたまた運命か。
たそがれ #15
もうすっかり半袖では肌寒い季節に。
上を見上げると綺麗な星空、そして…
「きれいだね」
横には君がいる。
たまには空を見上げて黄昏れる日があってもいいな、と思った。
でも 空にある無数の星よりも、私は君に夢中だよ