John Doe(短編小説)

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6/22/2023, 11:58:20 AM

お知らせ


メンタル不調のため、しばらくお休みします。
いつも読んでくださりありがとうございます。


水鏡

6/18/2023, 11:25:38 PM

黒薔薇


あなたは完璧な女性だった
その容姿も、性格も、声色も、感性も、頭脳も
わたしを魅了するには十分過ぎた
あなたは悪くない
何も悪くないのに
あなたからは悪意しか感じられない
憎くて仕方ない
愛おしくて仕方ない
恐ろしくて仕方ない
あなたをわたしのものにしたい
でも、あなたに嫌われたくない
あなたに嫌われたら、きっと生きていけない
あなたをわたしのものにできない欲求不満が
わたしを狂わせる
あなたが怖い
あなたが微笑む
悪意たっぷりの美しい笑みで
そんな顔でわたしを見ないで
あなたの全てが欲しい
その悪意さえも
血液の一滴も残さず、全てすべてスベテ
欲しい欲しイホシイ
好き嫌い好キ嫌イスキキライ
真っ黒な薔薇のような悪意が
わたしの肺を満たすとき
どうしようもないと知ったとき

わたしは

6/17/2023, 11:19:40 PM

スイング


お洒落で愉快なジャズマンがやって来た
ピアノ、ベース、ドラムにサックスが
メロディー奏でます都会の隅で
悲しそうな顔した少年少女も
ごらん、身体が揺れだしスイングを始める
音階は色彩を描きます絵の具のように
忙しなく道行くビジネスマンも
足を止めればたちまちスイングを始める
寂しそうなそこの人よ
ステージへどうぞ、共に踊りましょう
色褪せた日常のキャンバスに
筆を走らせ描きますジャズマンと
都会に夜がやってくる
賑やかな夜がやってくる
いつかは終わってしまう喧騒も
今だけは忘れてスイングしましょう

6/17/2023, 12:10:28 AM




青と白が混ざります波線模様
その真ん中に小さな島がありました
日の光をうけて輝きますヤシの木
ここは絶海 真夏の孤島
だあれもいないあなたとわたしだけ

黄色い砂粒きらきらと
足跡消します海岸線
とおくで鳥が鳴いている
寂しい孤島 名も無き孤島
冷たく氷った月に照らされる顔

だあれもいない筈なのに
火薬のはぜる音がした
軍艦、戦車に兵隊が
戦争始めて冬がきた
南の島に雪がふる
灰色の雪がふる
灰色の雪がふる
あなたの身体は灰になる…

6/16/2023, 1:47:30 AM




美しい花、白い花
私の心に咲いた花
あなたの心はどんな花
それはたとえば薔薇の花
それはもしくは桃の花
けれど私は摘み取ります
どうせ枯れてしまうので
美しいまま、殺しましょう
嗚呼あなたは美しい
健気に揺れる水辺の花よ

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