すばらしい新世界
宣戦布告が告げられる
海で、陸で、空で、全面的な戦いが開始された
人々は武装し、地獄の戦場を猛進する
憎しみの争いの先にあるもの
ブレイブ・ニューワルドを信じて
破壊の先にあるものは虚無でしかないのに
リーダーにより、勝利が約束された
新兵器を次々と投入し、戦場は混乱する
ごく僅かな人間だけが高くから見下ろしている
儚い友情も恋も砕け散る
ブレイブ・ニューワルド
それはすばらしい新世界。
あと少しだけ
あと少し、生きていれば、「生きていて良かった」と思える瞬間があるかもしれない。
あと少し、人生を諦めなければ、何か良いイベントが発生するかもしれない。
あと少しだけ。
あと少しだけ。
がんばらなくてもいい。
生きてるだけでいい。
生きてることが重要なのだから。
楽しくもない、苦しくもない、そんな人生を、
あと、少しだけ。
神々の国へのきざはし
あなたの魂が暗闇で光る
あなたには何もかもが見えている
ぼくの鼓動が高鳴る
ぼくにはあなた以外何も見えない
太古の深海で
遥か未来の都市で
運河で
大地で
新世界で
エルサレムで
あなたはこの世界を創造し
ぼくはあなたに与えられた知恵の実を食べる
そして人類は地上に恵みをもたらした
ぼくとあなたは繋がる
深く、深く…
やがて王国は滅亡し
電子が世界を覆い
目まぐるしく新しいものへと変わっていく
銀河
小惑星
天体
神々の国
荒野に雨が降る…
モノクロ
瞳にかかった雨雲も
どっかに飛んでいったみたい
私はもう大丈夫よ
何も悲しくないから
安心して。振り向かないで。
私はここにいるから
白黒の世界に花束を添えよう
「これでお別れです」
長いようで短い夏の夜が終わる。
大丈夫よ
朝には涙も乾いてるだろうから
前に進まなきゃ、君の分まで
祈りながら、君とまた会えることを信じて。
無題
あなたを失って、いったいどれだけぼくの心は傷ついたのだろう。
あんなに長い時間を過ごしたのに、もう姿もはっきりとしない。
顔もあやふやになり、何よりあなたの素敵な声がどんなだったか、思い出せない。
あなたは本当に存在していたのか?
ぼくの造り出した幻想じゃないのか?
でも、手元にあるあなたの写真は、どうやら本物みたいで……