NoName14

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6/26/2024, 9:52:29 PM


日差しのきつい、茹だるような
あの、夏の日。

蝉の声も、君の声も
混ざり合って
いくら拭っても、だらだらと伝う汗が
気持ち悪くて。

ただ、そんな状況が一変するほどに
君は真っ白な日傘を
そっと傾け、見たこともない寂しげな顔で

おれに、さよならを告げた。

彼女の吐く息は、俺の汗を冷やすほどに
冷たく。彼女の指先は氷そのものだった。

一方的な、さよならに
追いすがる間も無く…俺の目の前から
彼女は消えた。

ただ、白い日傘が
俺の目の前に、ポツリと残されたまま。


【お題:君と最後に会った日】

6/20/2024, 12:54:26 PM


私のまわりに居た
良くも悪くも、影響を与えた

いろんな人たちが居た。

その中で、自ら遠ざかる人もいれば
突然にいなくなる人もいた。

傍で励ましてくれる人も。


あなたがいたから。
私がそこに、いれたと思う。

『あなた』という人たちが居たから
『わたし』が存在するのだと思う。

きっと、これからも。


【お題:あなたがいたから】

6/5/2024, 3:02:14 PM


心恋(うらごい)


それに、尽きる。
ただ、ひっそりと言葉にはせず。

また、胸の内に沈んでゆくのを
静かに待つのみ。



【お題:誰にも言えない秘密】




6/4/2024, 12:50:03 PM


狭い部屋に溜まる
ストレスや、涙や、もやもやで

床は、ビチャビチャに濡れて

いつか、この部屋は
水槽になってしまうだろう。

そうして、息苦しくなって
窓を開けて
部屋に溜まりきった大量の水に
押し流されるように

地面に落ちるんだ。

水槽から、飛び出してしまった
魚のように。



【お題:狭い部屋】

5/30/2024, 8:00:20 AM


「ごめんね」

散々、地べた這いつくばって
必死こいて
2人で良くなりますようにと
そばにいたけど。

自分の限界のゴミクズの中で
埋もれたままは、嫌だから。

私、上に行くね。
もう、空を見上げて
生きていく。

それって、素敵なことだから。


お題:「ごめんね」

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