月…月は綺麗だなぁ…
ふと、引き寄せられるように
眺めてしまう事がある。
もう直ぐで、家に着くところだけど
こんな日があっても良いかとも思えた。
それほどに、美しい月だ。
ぼんやりと眺めながら、今日1日の
出来事が…ゆるく巻き戻ってゆく。
ふとある女性が、チラついた。
なんの気もなく接していた同僚だった。
たった、数秒前までは。
驚きと、自覚してしまった感情に
月を眺めるどころではなくなった俺は
言葉にならない気恥ずかしさに
足早に、家に急いだ。
月には、人の心を開かせる
不思議な力があるのかもしれない。
【お題:月に願いを】
雨音しか聞こえない。
髪を濡らし、頬を伝い
服も靴もぐしゃぐしゃに濡れ
赤く染まった血溜まりは溢れ
全てを洗い流してゆく。
ガタガタと震えていた
身体は、先ほどまでとは
違い湯気を放ちそうな勢いで熱く火照る。
ノイズのような、雨音が
思考も時も止めるような感覚。
握りしめていたナイフは
轟々と流れる川に投げ捨てた。
降り止まない雨が、そのうち足跡すら
掻き消すかもしれない。
さぁ、家に帰ろう。
今日は久しぶりによく眠れそうだから。
【お題:いつまでも降り止まない、雨】
不安なんか、いつだって
付き纏ってるよね。
苦しいも、辛いも、ありがとうも。
あの頃の私が「いまの私」だから
自分の現状がどうであれ
後悔は、してないんだ。
どうやったって送れない
過去へのメッセージは、要らない。
私は、いまの自分をもう少しだけ
褒めてあげよう。
それが、この先の私の栄養になるよって
いうことが
逆にに、あの頃の私がくれた
メッセージかもしれない。
【お題:あの頃の不安だった私へ】
物語に出てくる
棘まみれの茨のような。
足先に根が這って
土に取り込まれるような。
目の前から光を奪う
閉ざされた巨大な壁のように。
もう、過去になったハズの
トラウマが、時に忍び寄り首を絞める。
自責の念、自己嫌悪。
どこまで、わたしは私を許せるのかな。
時には、大丈夫だよと
背中をさすって欲しくなるよ。
ただ、弱々しさも見せられぬ
ジレンマが…本当の呪縛かもしれない。
【お題:逃れられない呪縛】
まずは、今日にありがとう。
戻らない時間には、さようなら。
明日…明日はどんな1日に
なるのかな。
今日までの、私の足跡には
毎日ひとつずつのお花を
明日の花の為の花瓶には水を
そうして、いまの記録を
この場に書き残しておこう。
【お題:昨日へのさようなら、明日への出会い】