優しくしないで
高校生の頃、傾倒していたオフコースの歌。
「愛を止めないで」という歌がある。
歌い出しが、「優しくしないで」だった。
このテーマを見た時、すぐ思い出した。
恋に臆病な女の子を思いやる詩である。
小田和正らしい、優しい歌詞である。
今の自分には、優しくしてもらいたいが、
若い頃は、人生の修行として、厳しくされた方が
いい時もあった。
突き放されて、考え直す機会も与えられた。
成長期には必要なことなのかもしれない。
優しくしないことが。
カラフル
早春から新緑にかけて、街はカラフルである。
寒椿の赤、白梅、桜の桃色、色とりどりの躑躅。
そして圧倒的な若葉色。
活動的な季節の始まりである。
色んな植物が、人をその気にさせる。
いい季節であることを謳歌している。
植物たちよ。カラフルな日常に感謝する。
また、来年も待っています。
ありがとう。
楽園
生きて、後20年かなぁと考える。
あの世に希望はないが、強かに生きたご褒美として、
楽園が用意されていたらいいなぁと考える。
生きている間は、楽園はない。
楽園があったら、仕事などできない。
だから、天に召されたら楽園で過ごしたい。
もう頑張らなくても、いいんだよと思いたい。
一生懸命に生きた人は楽園に行けると思いたい。
それで、また明日から一生懸命生きていけるから。
風に乗って
昨日、天気が良かったので、
久しぶりに愛犬と公園の芝生の上を走った。
二度息が切れる程、走り回った。
愛犬の上機嫌が、手に取るようにわかった。
暑いほどの気温だったが、時折吹く風が気持ち
良かった。
間違いなく、私と愛犬は風に乗っていた。
信じられないくらい走った。
家内は写真や動画を撮りたかったみたいだが、
速すぎて思ったほど撮れなかったらしい。
2人とも還暦だけど、まだ体力は万全だ。
また、風に乗って走ろうね。
刹那
刹那とは。
仏教用語で、極めて短い時間という意味である。
それをセンチメンタルに受け取って、
「刹那主義」とか、「刹那的」とかで、
自分の感情を表す人たちがいる。
本来の意味からは逸脱しているかもしれないが、
悪い事ではないと感じる。
なぜなら、人間は短い時間の中で、色んなことを
考えて行動するからである。
言葉の響きでロマンティックが加味された、
稀有な言葉が生まれたのかもしれない。
刹那的に散文を編み出す者の考えである。