ちょっとずつ知っていく君に胸が高鳴って仕方がない。
それを抑えながら彼女と遊んでいると、そばに居たくなる。
俺じゃない誰かに向けている笑顔にもモヤモヤしちゃうんだ。
その笑顔は俺に向けて欲しい。
遠目で彼女を見つめる。
その無垢な表情は、心が暖かくなるんだよ。
俺の視線に気がついたのか、彼女は俺を見つけて華やかな笑顔をくれる。
その表情を見て思うんだ。
俺の隣にいてくれたら嬉しいって。
おわり
六六六、ずっと隣で
彼女と知り合ったばかりの時は、いや今でもそうなんだけれど、大体変なことに巻き込まれて怪我をしている印象で。
幼さと無垢さを覚えたから、俺が守らなきゃって思ったんだ。
それなのに彼女は強くなっていく。
俺が守るんじゃなくて、俺の隣にいられる自分になろうとしてくれる。
俺の知らない君のこと、もっともっと知りたいんだ。
ねえ、教えてよ。
他にもどんな君がいるの?
おわり
六六五、もっと知りたい
仕事も平穏な日常のひとつ。ではあるけど、救急隊の仕事をしていると、それを日常とは思いたくはなかった。
似たようなケースがあっても同じケースなんてない。
だから家に帰ると安心する。
恋人と過ごす時間が穏やかで、心地よくて、愛おしんだ。
「お疲れ様です」
柔らかく微笑んでくれた彼女が温かいココアを差し出してくれる。
俺はそれを受け取って、ゆっくりと口つけた。
甘さが身体に染み込んで、疲れを癒してくれる。
「はぁ〜オイシイ〜」
「うふふ、良かったです」
そんなふうに答えてくれる。
こんな穏やかな時間が何よりも大切な日常だと思った。
おわり
六六四、平穏な日常
救急隊員として、人を助ける。
俺はその訓練をずっとしてきた。
最優先にするのは自分の命。
それは二次被害を出さないためのもので、自分が要救助者を助けるためにこそ大切なことだった。
俺は手を伸ばす。
どんな状況でも俺の手が届く限り伸ばしてやる。
おわり
六六三、愛と平和
私の過去は記憶に留めて置きたくない。
そう思って私は過去を捨て去った。
そうして私はココに居る。
高いビル群を遠目にしながら空港に降り立つ。
誰も私を知らないこの場所で、新しい自分になる。
一歩進めなかった私から、勇気を振り絞って前に進むと決めたんだ。
知らない都市の空気を吸ってから足を踏み出した。
おわり
六六二、過ぎ去った日々