君と会えるのは
よくて年に数回
もっともっと
会えたらいいのに
でもね
僕と君の
それぞれの
いわゆる
大人の事情ってやつで
実現不可能なのは
分かっている
君にすがりたいわけじゃない
君を一人占めしたいわけじゃない
君との会瀬が非現実すぎる今を
君との会瀬が何でもない現実すぎる未来に
したいだけ
ただそれだけ
#また会いましょう
昼間は嫌いだ
道行く人が
キラキラとして見えるから
真夜中が好きだ
どうしようもない
ちっぽけな存在の自分も
誰にも指を差されず
黙認してもらえる気がするから
こんな僕も
誰かに認めてもらいたい欲はある
でも、
こんな自分はそんな欲さえおこがましいと
別の自分が言うのだ
取るに足らない存在のクセに
無価値の人間が何を言うのか
力を込めて
全力で否定する術を
僕は知らない
ただただ
耳を塞ぐだけだ
ただただ
目を瞑るだけだ
#力を込めて
今日は愛して止まない
推しのライブで
嗚呼
ようやく
会えるんだと
心が震える
駅から早足で歩いて
ちょっと息切れしているのは
運動不足のせいだけではない
ちょっと特別な動悸が
混ざっているに違いなくて
この胸痛さえも
愛おしい
私は推しのことになると
途端に盲目的で
猪突猛進になる
血が沸騰するような
全身が粟立つような
とてつもない
情動
私には
適切な言葉が見つからない
いまだに
それはきっと
明日になっても
#きっと明日も
この部屋に居たところで
何か変わる訳でもない
それでも
漫然と留まるのは
怖いからだ
何も出来てないことに
後ろめたさと
申し訳なさと
自虐の念
自分を罰したい欲求
それらが
蜘蛛の巣のように
私に絡み付いて
行動と思考を鈍くさせる
それに抗うように
焦燥感が加速して
私はまたしても
自分を見失う
たった一人の
この部屋で
私は静寂に殺される
#静寂に包まれた部屋
会社の飲み会は
苦手でその場に居づらい
何とも言えない気持ちになる。
だから
お開きになると分かると
嬉々として身支度を始めてしまう。
君との飲み会は
楽しすぎて、時間感覚がおかしくなる。
だから
終電が近いと分かると
名残惜しくて歯切れが悪くなってしまう。
本当は
もっとずっと
君と一緒に居たいんだよ
#別れ際に