3年前の冬休みに一緒に年を越した人
羽毛の布団にくるまって、明けたばかりの暖かい日差しに包まれながらこんな1年にしたいって夢を語り合ったよね。
毎晩、羽毛布団の良さを語ってくるから,休日の昼間に羽毛布団工場の番組を誇らしげに観てしまったよ。
あなたがいれば全部うまくいっていると思えたし、あなたがいなければ全部うまくいってないと思うよ。
すでに僕は人格障害。
滴り落ちる命を眺めながら今の私がいる理由を考える。
私を育てた幼い父は子育てが下手だった。
私を育てたピエロな母は、馬鹿な男に取り憑かれる。
私にある命はいつ全て溶けるのだろうか。
ガスバーナーで炙ってみたり、刃物で切り取ってみたり、一向に減らない命を過去の記憶に重ねてしまう。
この世界に設定されたテーマには、吸い殻を路上にすてる目線の先のじいさん、人妻と関係を持った友人、テレビに写った戦時中の国、募金箱に映る貧しい子どもたち、夜の公園のベンチに横たわるマックの紙袋、等。
この世界の人間は理性ではなんとかしなければならないと考えているのに、それを本能で蓋をすることになっている。
この世界の睡眠制度は素晴らしい
寝ている間は現実逃避できる。大体1日の3分の1。ちゃんとした睡眠を取らないと精神的に不安定になってしまうことはデメリットだが、正しい睡眠を取れば3分の2の1日が素晴らしいものになる。
悪夢を見てしまうときもあるけど、現実では再現できない夢を見ることだってできる。。
寝てないときぐらいこの世界と向き合うのが有意義な生き方なんだろう。
ちゃんと寝てないから吸い殻捨てたり、不倫や戦争したり、貧しくなったり、マックの紙袋が孤独になったりする。
ちゃんと寝ろよ。
1つだけ正しいことを言えば、24時間寝てない私がこの世界で書いた文章は粗悪なものである。
心と心が通じ合っているといつから勘違いしたんだろうか。
私は汚くて誰かに依存して現実を忘れようとする
誰かの善意に頼って幸せになろうとする。
恐ろしいのは本当に相手のことを愛していると大切だと守りたいと考えてしまうことである。
私の心はとうの昔に死んでいて、純粋な恋心は何も意味をなさないと気づいてしまった。
私の心はどこなのだと、私は私でなければいいのにと。
私は皮肉に私の思考で身を切り裂く。
心があなたを好きだと叫ぶのに、予測する未来は真っ暗で、
あなたに会いたいと叫ぶのに、国境の壁は高すぎて、
わかり合いたいと言ってくれたのに、私から更に距離を置いた。
過去の過ちから学んだと勘違いした。やっぱり私は私のままなのだ。
私が私でなければ君を幸せにはできたのだろうか。
いつまでも続く青い空
よく連れて行ってもらう牧場。
そこに行く日は、ほとんどの日が快晴で、日差しもちょうどよく体をぽかぽかにしてくれる。
広大な野原に寝っ転がって空を見ると、真っ青な空のときもあれば、その空に、色んな種類の白が芸術的に組み合わされてできた雲が散らばっていることもある。
きれいな空に見惚れると、牛の鳴き声や他の家族のワイワイした声がぼやけて、空と雲の動きだけが世界の全てに感じた。同時に牧場に連れてきてもらうことがまた予約されているような感覚を持ちながら目を瞑った。
いつの間にかあの牧場の野原でまた寝っ転がる。
スヤスヤ音を奏でている隣にいる過去の自分を見守ることが世界の全てになっていた。
次の予約を取っておこうか。